従来のプロダクトプレイスメントは、映画やテレビ番組の制作段階でブランド商品をシーン内に自然に配置し撮影する広告手法として、これまでも広く実施されているが、VPPは放送を終了した後でもブランド商品を映像内に合成することができる新しい広告手法として、近年注目を集めている。

 今回の実証実験には、コーセー、ポッカサッポロフード&ビバレッジの2社が参加し、VPPを活用して各社の製品やポスターなどを番組本編内に登場する予定。

 VPPでは、既に収録された番組内の登場人物やシチュエーションなどをAI技術によって解析し、どのようなブランド商品を・どのような形状で・どのように配置できるかを可視化する。ブランド広告主やコンテンツプロバイダーはそれらの情報から、実際にどこに配置するかを後から決めることができるという点が、VPPのメリットや大きな特徴であると言える。

「バーチャルプロダクトプレイスメント」実施番組と実施期間

恋する♥週末ホームステイ 2020冬 Tokyo
[見逃し配信] 2023年12月4日(月)~2024年12月10日(日)にて公開

GIRL or LADY ~私が最強~
[一挙放送]  2023年12月24日(日)~2024年1月5日(金)の一挙放送にて実施
[見逃し配信] 2023年12月24日(日)~2024年1月5日(金)にて公開

バーチャルプロダクトプレイスメント前

バーチャルプロダクトプレイスメント後

 今回の実証実験では、VPP実施番組の視聴者に対するブランドサーベイにおける意識変容や、ブランド商品が実際に配置されたシーンにおける商品へのアテンション効果などを可視化し、VPPがもたらす広告効果の検証を予定している。

 また将来的には、視聴者の属性や視聴環境などによって、コンテンツ内に配置するブランド商品の情報を出し分けるなどを視野に、今後もVPPの広告手法としての可能性を模索し、広告商品としての実現に向け検証していく。