大賞『【推しの子】』に続き、第2位『君は完璧で究極のゲッター』、第3位『王様戦隊キングオージャー』が選出

 2018年にスタートし、2023年で6回目の開催となった「ネット流行語100」では、「ピクシブ百科事典」「ニコニコ大百科」の各単語ページにおけるアクセス数の昨年比の差分に基づき、2023年ネットで最も流行った100ワードをノミネート。12月13日(水)の表彰式では、全100ワードのランキングと年間大賞のほか、pixiv賞とニコニコ賞、そして2023年から新設したネット新語賞の各受賞ワードを発表した。

 年間大賞に選ばれた『【推しの子】』は、赤坂アカ・横槍メンゴによる、『週刊ヤングジャンプ』で連載中の漫画作品。単行本の累計発行部数が1,500万部を超える同作は、2023年4月にアニメ放送を開始し、第1話放送時にはX(旧:Twitter)の世界トレンド1位を獲得。二次創作も盛り上がりをみせ、YOASOBIが担当し大ヒットした主題歌『アイドル』の”歌ってみた”動画や、TikTokアニメ公式アカウントの振付動画から“踊ってみた”動画などが数多く投稿された。

  そして、第2位は『君は完璧で究極のゲッター』がランクイン。『【推しの子】』の主題歌『アイドル』のサビ部分「究極のアイドル」と、2000年に発売したOVA『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』の主題歌『STORM』のサビ部分「飛び出せゲッター」のメロディが似ていることが話題となり、歌詞を組み合わせたワードとしてSNSでトレンド入りするなど、『【推しの子】』が2023年のネット界に広く影響を与えたことが証明される結果となっている。

 第3位は、スーパー戦隊シリーズ第47作品目のタイトル『王様戦隊キングオージャー』がランクイン。「昆虫」と「王様」がモチーフとなった同作は、それぞれが一国の王として君臨する5人が互いに協力して敵の脅威に立ち向かっていくファンタジー色の強い物語。スーパー戦隊シリーズ初の紫色の初期メンバー戦士が登場するほか、CGをふんだんに活用した映像制作など、王道スタイルでありながら随所に新機軸を取り入れており、話題となっている。

pixiv賞は『ブルーロック』、ニコニコ賞は『君は完璧で究極のゲッター』に決定

 昨年よりもpixivへの投稿数が増えたタグ(単語)が対象となるpixiv賞は『ブルーロック』が選ばれた。『ブルーロック』は、金城宗幸(原作)・ノ村優介(作画)による、週刊少年マガジンで連載中のサッカー漫画で、日本をW杯優勝に導くたった一人のストライカーをユース世代のFW300人から選ぶ「ブルーロック(青い監獄)プロジェクト」に、主人公の潔世一が挑んでいく物語。作中の神がかり的な技をまねた動画がSNSで話題になったほか、2022年10月からのTVアニメ放送とサッカーW杯の開催が同時期となったことでも盛り上がりをみせた。

 また、ニコニコユーザーによるアンケートで選ばれるニコニコ賞は、総合第2位のランクインに続き『君は完璧で究極のゲッター』に決定した。

新設のネット新語賞には『薩摩ホグワーツ』が選出

 ネット上で新しく生み出され、特に大きな話題となったワードをネット流行語100委員会(ピクシブ・ドワンゴ)が選定する「ネット新語賞」は、『薩摩ホグワーツ』に決定した。『薩摩ホグワーツ』は、2023年2月に発売されたゲーム『ホグワーツ・レガシー』に注目が高まっていた中で突如発生したネットミーム。発信源となる松永マグロ氏が『ホグワーツ・レガシー』のプレイスタイルをかつての薩摩藩士のイメージに重ね、『薩摩ホグワーツ』という造語を生み出した。あくまで架空の概念であるこのワードにSNS上で様々な妄想ストーリーが展開され、パワーワードに溢れた投稿の数々は瞬く間に拡散、ネットカルチャーならではのカオスな一大ムーブメントを巻き起こした。

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