CM総合研究所は消費者3000人の月例CM好感度調査をもとに、CM好感度年間No.1ブランド「BRAND OF THE YEAR」、および優れCM展開で業績の向上に貢献した「消費者を動かしたCM展開」を毎年12月に発表している。この1年間のCM動向を振り返るとともに、コロナ明けにおける生活者の意識の変化、および広告クリエティブの在り方を探っていく。
auが史上初の9連覇を達成!「三太郎」シリーズが好調
KDDI『au』が史上初の9年連続CM好感度総合1位に輝いた。松田翔太、桐谷健太、濱田岳らが出演する「三太郎」シリーズは毎年恒例の正月CMがヒット。meiyoの歌うCMオリジナル楽曲『ココロ、オドルほうで。』に合わせて、さまざまな選択に迷う三太郎たちが桜の舞い散る庭で楽しげにダンスをする様子を映した。“あの”演じる“あまのじゃ子”、田中みな実が好演した“鬼嫁”などの新キャストを交えたコミカルなCMも好評価を獲得。このほか神木隆之介ら出演の「意識高すぎ!高杉くん」シリーズも多く支持された。
『UNIQLO』は自己最高位の総合2位につけた。「LifeとWear」をコピーに、桑田佳祐、サザンオールスターズの楽曲と綾瀬はるかの出演で展開するシリーズが引き続き好調。綾瀬が内田篤人、斎藤佑樹、松下洸平といった多彩なキャストと共演するCMを次々に放送し、成人層を中心にポイントを伸ばした。
ソフトバンク『ワイモバイル』は芦田愛菜、出川哲朗、小池栄子が“バカボン”一家を演じるシリーズがヒット。ヒロシ、デヴィ夫人、ダイアンの津田篤宏といったゲストが登場するCMなども展開し、初のトップ3入りを果たした。同社『SoftBank』は中居正広が“ペイトク”を演じるCMが話題を集め、4位に続いた。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、丸亀製麺が初のトップ10入り
アサヒビール『スーパードライ』が自己最高のCM好感度を更新し、初のトップ5入りとなった。「最高の渇きに、DRY。」というメッセージのもと、イチロー、プロサーファーの五十嵐カノアが出演するCMが快走。
「SUPER TRY」をコピーに、ラグビーワールドカップの熱戦に沸く人々を映すCMも注目された。同社の『アサヒ生ビール』は竹内まりやの『元気を出して』をBGMに、芳根京子と松下洸平がそれぞれ居酒屋での時間を楽しみ、自宅で商品を手に「おつかれ生です」と語りかけるCMが好評だった。花王『アタックZERO』は松坂桃李、菅田将暉、賀来賢人、間宮祥太朗、杉野遥亮が“#洗濯愛してる会”のメンバーを演じ、スティック形状の衣料用洗剤『アタックZEROパーフェクトスティック』を訴求するCMが多くの支持を得た。Uber Eats Japanは夏木マリを起用したCMシリーズがヒット。「Uber Eatsで、いーんじゃない?」のコピーとともに、サービスの利便性や先進性を表現した。
ユー・エス・ジェイ『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン』、トリドールホールディングス『丸亀製麺』は自己最高のCM好感度を獲得し、初のトップ10入りを果たした。前者は塾講師役の菅田将暉が子どもたちに「おうちの人と一緒に、よ〜く、やらかすように!」と伝えるCMがヒット。後者は米米CLUBの『ShakeHip!』のリメイク楽曲が流れる中、原菜乃華ら商品を手にした人々が様々な場所でダンスをしてうどんを食べるCMを放送し、カップ容器入りのうどんを振って味わう『丸亀シェイクうどん』を印象づけた。
【調査対象】
2023年度のCM展開(東京キー5局):2,599社/6,498銘柄/13,738作品
期間:2022年11月度〜2023年10月度(2022年10月20日〜2023年10月19日)
関東一都六県在住の一般モニター男女3000人の「月例CM好感度調査」12カ月分より集計
●CM総合研究所プレスリリース:
2023年CM好感度TOP10
https://www.cmdb.jp/news/release20231215_2023top10/
2023年度『消費者を動かしたCM展開』(全162銘柄)
https://www.cmdb.jp/news/release20231215_2023cm