Z世代SNS利用率1位は「Instagram」

 Z世代(15-25歳)のSNS利用率1位は、「Instagram」、2位は「X(旧Twitter)」だった。2022年に同社が実施した調査では、Z世代のSNS利用率 1位は「Twitter(現X)」、2位が「Instagram」であり、この1年間でZ世代の間で最も使われるSNSが「X(旧Twitter)」を抜き、「Instagram」になったことが明らかになった。

 3位は「TikTok」に。2022年の調査では、Z世代の利用率は29.2%だったため、この1年で「TikTok」ユーザーが大幅に増えたことがわかる。

 また、Z世代のSNS利用率上位2位の「Instagram」「X」は、その上の世代においても認知率は9割を超えているものの実際の利用者は約半数で、Z世代と利用率に大きく差があることがわかる。今回の調査項目の中で唯一、上の世代の利用率がZ世代を上回ったSNSは「Facebook」のみとなった。

SNS認知率は世代問わず「Instagram」「X」「TikTok」が上位に

 SNSの認知率について、Z世代の利用率上位3つの「Instagram」、「X」、「TikTok」は世代を問わず、9割以上が認知しているようだ。

 「Facebook」は今回の調査項目の中で唯一、その上の世代の認知率がZ世代を上回り、前項のSNS利用率においても、その上の世代がZ世代を上回った。

 「Facebook」以外のSNSは全てZ世代がその上の世代よりも認知率が高く、特に今年Z世代の間で大きな話題となったリアルな日常を投稿するSNS「BeReal」においては、Z世代とその上の世代との認知率の差が45.3ポイントとなり、最も大きくなった。

主要SNSの年代別利用率TOP3は「Instagram」「X」「TikTok」

 Z世代(15-25歳)の利用率TOP3のSNSは、「Instagram」「X」「TikTok」だが、これらすべてのSNSは年齢が上がれば上がるほど、年代別の利用率は低いようだ。

 特に「Instagram」は年代が上がる毎に約10ポイントずつ利用率が下がっており、その傾向が顕著にうかがえる。また、「TikTok」は、Z世代の利用率が51.9%に対し、26-29歳が29.4%と近い世代でも利用率の差が大きくみられ、特に「TikTok」は、よりZ世代中心のSNSであるようだ。

ほぼすべての年代で女性の利用率が男性を上回る

 主要SNSの利用率を性年代別で見ると、ほぼ全ての年代において男性よりも女性の利用率が高く、女性を中心にSNSが利用されているようだ。
※例外は「X」の50代、TikTokの40代、50代のみ。

 特に「Instagram」は他のSNSに比べて男女差が大きく、Z世代ではどの属性でも女性が20ポイント以上男性を上回る。また、Z世代より上の26-29歳、30-39歳においては、女性が30ポイント以上も男性を上回っている。「Instagram」は30代までの女性が7割以上利用しており、とくに男女差の大きい「女性中心のSNS」といえるだろう。

 また、「X」は大学生以上の男性が最も利用しているSNSであることがわかった。男子高校生の利用率は「Instagram」が「X」をやや上回っているが、「X」の利用率は男子大学生、25歳以下社会人男性、26-29歳男性において他主要SNSより高く、6割を超えている。そして、30-39歳、40-49歳、50-59歳においては、他のSNSより男性の利用率が高い上、同年代の女性の利用率を上回っている。

 「TikTok」は女子高校生に最も多く利用されているようだ。また、それぞれの利用率は、高校生(男子51.5%・女子69.9%)、大学生(男子41.7%・女子53.9%)、25歳以下社会人(男性34.5%・女性59.7%)となっており、若ければ若いほど利用率が高く、高校生・大学生・25歳以下社会人の女性がメインの利用層だといえるだろう。

主要SNSの世代・居住地別SNS利用率

 Z世代の主要SNSを居住地別(1都3県:東京・埼玉・神奈川・千葉 / 2府2県:大阪・京都・兵庫・奈良 / その他都道府県)で比較した。

 Z世代においては、「Instagram」はどの居住地域でも大きな差が出ず、全域において75%以上利用されているようだ。「X」は、その他都道府県の利用者がやや少ない傾向となり、都市部型のSNSといえるかもしれない。「TikTok」は1都3県が他に比べ利用率が低いことから、地方部型のSNSといえるだろう。一方、上の世代においては、「Instagram」はやや1都3県が低い結果となりやや地方型、「X」は2府2県がやや少ない傾向、「TikTok」は大きな地域差はないようだ。

 同じ居住地のZ世代とその上の世代を比較すると、2府2県とその他都道府県の「TikTok」利用率に30ポイント以上の差が出ており、Z世代はその上の世代よりも地方部において「TikTok」利用率が高いことがわかるだろう。

世帯年収別SNS利用率

 Z世代の主要SNS「Instagram」「X」「TikTok」の利用率を世帯年収別に比較すると、「Instagram」「X」において大きな差は見られない一方で、「TikTok」においては、本調査内で最も世帯年収が低い区分である「400万円未満」の利用率が、400万円以上に対して高いことがわかるだろう。これは「TikTok」が他のSNSに比べ、より若いユーザーに利用されていることが原因と予想される。

調査概要
回答者:全国男女15歳~59歳 2,884サンプル(年代・学年・性別毎に均等割付)
    Z世代(16~25歳)の高校生・大学生・社会人 1,256サンプル
    26~59歳 1,648サンプル
調査期間:2023年11月13日(月)~11月14日(火)
調査手法:インターネットリサーチ