【推しファン人数ランキングTOP20】
1位『葬送のフリーレン』 2位『ONE PIECE』 3位『薬屋のひとりごと』

 2024年3月(3月16日調査)の「推しファン人数ランキングTOP20」は、『葬送のフリーレン』が前月に引き続き首位を獲得した(※1)。3月の「推しファン人数」は158万人と、前月(2月17日調査)の160万人からほぼ横ばいとなり、高い人気を維持していることが分かった。2位は『ONE PIECE』で前月4位から上昇、3位の『薬屋のひとりごと』は前月2位からランクを一つ落とした。

※1:参考記事「『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』が2月の推しファン人数TOP2、ファン度の高まりがブランド価値向上の鍵」

【GEM指数ランキングTOP20】
『ONE PIECE』が2022年8月以来の首位獲得

 「推しエンタメブランドスコープ」では、市場におけるコンテンツファンの広がり(推しファン人数)と深さ(支出金額と接触日数で測られる関与度)から、エンタメブランドの価値を測る総合指標「GEM指数」を算出している。3月の「GEM指数」ランキングでは、『ONE PIECE』が6,218GEMを集めて首位を獲得した。『ONE PIECE』がGEM指数ランキングで1位となるのは、劇場版『ONE PIECE FILM RED』が公開された2022年8月以来だ。

【推しファン人数急上昇ランキングTOP20】
1位『ONE PIECE』、2位『キングダム』、3位『ドラゴンボール』

 下記は前月と比較して「推しファン人数」が急上昇したエンタメブランドのランキングだ。3月の1位は『ONE PIECE』、2位は『キングダム』となった。また、3位には前月から19万人増で『ドラゴンボール』がランクインしている。3月1日に原作者の鳥山明さんが逝去し(報道は3月8日)、改めて思いを馳せたファンが多くいたことが読み取れる。なお、同じく鳥山明作品である『Dr.スランプ』は、前月から1万人の増加だった。ここからも鳥山明作品における『ドラゴンボール』の存在の大きさが見て取れる。

『ドラゴンボール』の推しファンを深掘り分析

 調査開始以来最大の推しファン人数を獲得、接触メディアではマンガが増加
下記は本調査を開始した2022年1月以降を対象とした『ドラゴンボール』の「推しファン人数」の月別推移だ。今回の2024年3月の値は52万人となり、2022年の調査開始以来、最大の値となった。

 一方で、月当り一人当りの「平均支出金額」と「最大許容支出金額」の直近6カ月間の推移は下記となり、3月の値はこれまでとほぼ同水準で推移している。現状は一人ひとりにおいてはまだ強い消費行動には至っていないようだ。

 なお、『ドラゴンボール』に対する1カ月以内の接触メディアの推移を見ると、「マンガ・コミック(紙媒体・電子書籍)」が増加している。訃報に接し、まずはマンガに触れたファンが多いと考えられる。

 このように「推しエンタメブランドスコープ」では、市場におけるエンタメブランドファンの広がり(推しファン人数)と深さ(支出金額と接触日数で測られる関与度)を深掘ることで、エンタメブランドの総合的価値の分析と示唆を立体的に得ることができる。