テレビ視聴時『セリフの聞き取りづらさ』を感じたことのある方は85.5%

 「Q. テレビで映画やドラマを視聴したとき『セリフが聞き取りづらいな』と感じたことはありますか?」と聞いたところ、全体の85.5%が、聞き取りづらさを感じたことがあると回答した。

 年代別に見ていくと、20代でも80%、30代以上の方は85%以上が聞き取りづらさを感じており、テレビのセリフの聞こえについては、広い年代で課題となっていることがわかった。

<「どんな時にセリフが聞き取りづらいか」コメント一部抜粋>

10代

・ボソボソしていたり、声が小さい、滑舌が悪いと聞き取りにくいです。また、セリフに対するBGMの音量が大きすぎるときも聞きづらくて好きじゃないです。

20代

・効果音や音楽はうるさいのに、俳優さんのセリフは聞こえにくい映画が多いと思う
・映画やドラマではボソボソ話すシーン。うるさいシーンと静かすぎるシーンが交互にくるので音量調整が難しい。アニメは聞き取りやすい。洋画は特に早口で聞きなれない言い回しがあったりすると聞き取りづらく感じることが多く何度も巻き戻す

30代

・BGMがうるさい時・自宅周辺の騒音によりかき消された時、アクション中のシーンだと聞き取りづらいです。
・映画を地上波で放送する時。セリフが全体的に小さく音楽だけ大きい
・小声ではなすようなセリフやトーンが低いシーンは、何かしながらだと聞きにくいなと感じることがあります

40代

・ぼそぼそと話す俳優さんや、静かなシーンであります。音量を上げれば問題なく聞こえるのですが、寝ている家族もいる中で、CMに入ると急にうるさくなることがあるので、あまり音量も上げたくありません。また、映画は静かなシーンとBGMが大きくかかるシーンの差が大きいので困ります。
・医療系のドラマで聞き慣れない言葉や、手術室でマスクをした状態で話している時
・声が小さかったり滑舌が良くない俳優さんのセリフ・早口・ドラマでBGMや挿入歌がセリフと同等か大きく流れているとき

50代

・バックに音楽が流れているなかでの男優さんの声が聞きづらい。知らない用語もききづらいので、日本語字幕がでるものは出しています。
・映画館ではあまりわからないが、自宅で配信等を観ると、洋画に比べて邦画は概して小声や活舌でかなり聞こえにくい(洋画もネイティブの人はそう感じているのかもしれませんが)。そのくせいきなりかかるBGMや効果音が大きいので、セリフに音量を合わせていると急に音が入った時にビックリする。
・警察もので、他の人に気づかれない様に、小声で調べて欲しい事を依頼するシーン
・漫才とかだと早口や訛りもあって特に何言っているのか分からない。

60代以上

・シーンに関係なく言葉の最初が聞き取れない。例えば禁止・紳士・瀕死の先頭がキ・シ・ヒのどれか聞き取れないときがある。
・ドラマのBGMとセリフが重なっている時、登場人物が泣きながら話している時、シリアスなシーンで、小声で話している時等は聞き取りづらいことが多いです。
・バックミュージックが、そのシーンの効果を高める為に大きめの音で流れる時。補聴器やサウンド補助機を使用しているので、セリフは聞こえず音だけ響きます。場合によっては、テレビを消します。

『セリフが聞き取りづらい』時の対応策は「テレビの音量を上げる」が最多

 「Q. 『セリフが聞き取りづらいな』と感じた際、どのように対応していますか?(複数回答可)」を聞いたところ、「テレビの音量を上げる」を回答した人が最多となり、二番目は「聞き取りづらいシーンを戻してもう一度聞く」、続いて「字幕を表示する」となった。

 ミライスピーカーをはじめ、聞こえをサポートする機器を導入して解決している人は、聞こえづらいと回答した人の中でも、約2%と少ないことがわかった。

まとめ

 テレビでドラマや映画を視聴する際「セリフの聞き取りづらさ」について、年代問わず、多くが課題を抱えていることがこの調査からわかった。世代問わず共通しているのは、セリフがボソボソと話されていたり、滑舌が悪いとき、加えて、BGMや効果音が大きすぎる時に聞き取りにくさを感じるという点だった。また、特定の俳優名やコンテンツ名を記入している回答者もいた。

 課題解決の方法については、シーンによってテレビの音量を大小したり、テレビに近づいたり、字幕を出したり、巻き戻せるコンテンツであればもう一度聞いてみたりと、ご自身なりに工夫しながら、聞き取りづらいセリフを聞いている様子がうかがえる。