アニメ&IP事業本部の設立と総合的な事業展開

 同社は2024年2月にアニメ&IP事業本部を設立し、IPの開発およびアニメの企画プロデュースを主軸に、広告・宣伝機能、グッズ制作・マーチャンダイジング機能などを集約して、グローバル市場を見据えた総合的な事業を展開している。

制作スタジオ設立の背景

 昨今のアニメ市場拡大に伴う作品の多様化と企画数の増加により、制作現場の環境は一層複雑化している。同社では、才能ある若手クリエイターがこれまで以上に活躍できる場を提供するとともに、ひとりひとりに適切な還元を行い、新しいアニメーション表現を追求することを目的に、新たなアニメ制作スタジオ子会社として株式会社Studio Kurmを設立した。

岡田麻衣子社長のコメント

日本のアニメーションへの思い

 岡田氏は「映像は未来に何か大切なものを残す力がある」と思っているとし、「それは、生きた証そのものを未来へと届ける力です。中でも日本のアニメーションは、国境を越えて多くの人々に愛されています。これは、素晴らしい先輩たちがひたすらに面白い作品を作り続けてくれたからです。この偉大な文化を未来へ繋いでいきたい。その一心で、私はこの業界を走り続けてまいりました」とコメントした。

業界の変革期への危機感

 また、「しかし今、アニメーション業界は大きな変革の時を迎えています。市場が拡大する一方で、制作環境は年々厳しさを増し、『このままではアニメが作れなくなってしまう』という危機感も抱くようになりました」と現状への危機感を示した。

クリエイターの価値最大化への取り組み

 さらに岡田氏は、「もう一つの使命は、『クリエイターの価値を最大化』することです。この実現のため、比類なきこだわりと情熱を持つアニメーター・亀田祥倫氏をクリエイター代表として2026年1月にチームに迎えます。彼を筆頭に、志を共にする最高のチームを創り、世界に通じる作品を創造してまいります」と今後の展望を語った。

Studio Kurmの今後の展望

 Studio Kurmは「単にアニメを作る会社ではなく、最高のチームで、持続可能な創作の仕組みを築き、日本のアニメーション文化を次のステージへと引き上げる挑戦を始めます」としている。

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