田んぼに現れたのは1羽のサギ。天を見上げながら、長い首をゆらゆらと左右に揺らしている。止まった、と思ったらまたゆらゆら。まるで踊っているかのようななんとも不思議な動きだ。「天気もよく、風も心地よい日だったので、楽しくダンスをしているんだなと思った」と撮影者。
その後、だんだん揺れのリズムが早くなり、身をかがめた次の瞬間、サギが地面に向けてくちばしを伸ばした。くわえているのは、なんと大きなカエル。優雅なダンスから一転、素早い動きで獲物を捕らえた。その後、サギはカエルを丸のみに。
あのゆらゆらとした不思議なダンスは、カエルを惑わすためだったのか。東京港野鳥公園チーフレンジャーの川島賢治さんは、「あそこまで(首を)振って捕るということは見たことがない。カエルを捕る時にああいう行動をしているかというと、普通はもっとパッといくことが多いので」と驚く。
野鳥の観察を30年続けてきた川島さんも、初めて見る映像だということだ。
「あのように首を振ったりすることはあるが、それと振った後にカエルを捕る行動が結びついているかはわからない。鳥とか自然の生き物についてわかっていることなんて本当に少ししかないので、まだまだ未知というか、理由とか原因とかわからないことの方がほとんどですからね」
(『ABEMA Morning』より)