「野田聖子さんが最後持っていった感じはある」 記者が見た4候補の“所見演説” 自民党総裁選

 自民党総裁選の告示日を迎えた17日、立候補を届け出た、河野太郎氏(行政改革担当大臣)、岸田文雄氏(前政調会長)、高市早苗氏(前総務大臣)、野田聖子氏(幹事長代行)が所見発表演説会を行った。

【映像】総裁選4候補の“所見演説”を読み解く

 4人の候補者はどういったことを訴え、演説から何が読み取れたのか。テレビ朝日政治部の今野忍記者が解説する。

 演説は河野氏、岸田氏、高市氏、野田氏の順で行われたが、「野田聖子さんが最後持っていった感じがある」と今野記者。野田氏は前日の夕方まで、立候補に必要な推薦人20人が集まっていなかったという。

 「16日夕方の時点で何人か足りない、1人足りないと。出られるかわからないという状態の中、17時ぐらいになって『出る』ということで、自民党本部で記者会見をした。前日の夜にやっと出れると決まって、20時間経たないぐらいでこの演説。(総裁選に)初めて出るのに、いかにこの人が総理大臣を目指して準備してきたかっていうのを感じさせるような演説にはなっていた」

「野田聖子さんが最後持っていった感じはある」 記者が見た4候補の“所見演説” 自民党総裁選

 また、各候補者の演説について、次のように分析した。

 「河野さんは、演説はやはりうまかった。非常に自分の政策を語っていたと思う。一番売りとしているのは、デジタルだったりグリーンだったり、再生可能エネルギーといった政策をやっていくと、ライフワークで取り組んできた脱・原発は封印していたが、なるべく自然の、再生可能エネルギーを使うことで、『自分の地元では海の波を使った電力の会社もある』などと言っていた。これを進めていくというのを、力を入れて語っていたのが印象的だった。

 逆に岸田さんは、アベノミクスを否定はしないが、『アベノミクスで成長した分配がちゃんとできていないんじゃないか』という問題提起をした。アベノミクスで大企業は儲かったけど、社員の給料は上がってないよね、それをちゃんと上げましょうと。企業がお金を稼いで、それが内部留保という形で貯まってしまっている。それをきちんと分配するような、格差の是正を進めていくと言った。去年(の総裁選)は菅さんにこてんぱんにやられて負けて、岸田は終わったと言われ、この1年は冷や飯を食わされたという経験を語って、非常に力強く訴えていたと思う。

 高市さんはさすが、昔キャスターもやっていたというだけあって、しゃべりがうまい。前の男性2人がわりと早口で政策を言っていたのに対して、ゆっくり語りかけるような話し方で、わかりやすかった。高市さんは安倍前総理の全面的な支持を受けているので、最初に領土や安全保障の対策といった国防をしっかりやっていくということ。また、アベノミクスでやってきたことを、さらに“サナエノミクス”で進めていくという形で説明していた。憲法改正も語っていたし、環境エネルギー省をつくるとか、サイバーセキュリティ省をつくるとか、安倍さんの支持層に対する訴えかけと同時に、自分の政策通なところも非常にアピールしたのかなという印象だった。

 (野田氏は)説明がうまい。“見える化”という言い方をしていたが、これまで菅さんの説明責任が果たせていないとか、コロナ対応などの説明の仕方が言葉足らずだったんじゃないかということに対して、説明責任という言葉を使えばいいのに、野田さんはこれを“見える化”と言った。何度も緊急事態宣言を出して、国民が信用しなくなってきているから、これを丁寧に説明するという言葉として“見える化”と。あとは、少子高齢化で『毎年鳥取県の人口が日本から消える』と具体的な数字を出したり、自分の強みとして地方議員の出であり、母親であり、障がいのあるお子さんがいるなど、自分のストーリーを語っていた。これは昨日出ると決めてから慌てて準備したものではないだろう。自分が総理になったら半分は女性閣僚にすると、組閣メンバーまで頭の中にあると言っていた。4度目の正直でやっと出てきたわけだけど、これまで準備してきたものを吐き出して、出遅れてはいるものの、ダークホースとしてこれからどうなるのか楽しみだ」

(ABEMA NEWSより)

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