『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)に、登山家の野口健が登場し、「攻め過ぎて人生を台無しにしないための授業」を行った。
番組には“担任役”としてオードリーの若林正恭、“生徒役”には平成ノブシコブシの吉村崇、ハライチの澤部佑、タレントの伊集院光、ファーストサマーウイカ、AKB48の横山由依らが出演。
初めてのエベレスト登頂に失敗し「もうやめようかな?」と諦めかけた野口。しかし、「やっぱり俺にはエベレストしかない」と思い直し、翌年ルートを変えて再挑戦することを決意したという。
▶映像:野口健のエベレスト登頂成功時の映像(28分30秒頃~)
2度目の登山は前回の失敗を活かして慎重に動いたため、かなり順調に進んだ。そしていよいよ最終キャンプも出発し、山頂まで残り400mのところまで来たという。しかし、このとき想定外のことが起こってしまった。
それは想像を絶する猛吹雪だった。雷も発生し、頭皮や頬にはピリピリとした感覚があったという。野口らは、被雷の可能性を下げるため持っていたピッケルを捨てて岩陰に避難し、これからどうするか考えた。
残り400mとはいえこのまま進めば命の危険がある。一旦最終キャンプに戻って出直すことは、酸素ボンベの数が足りなくなるため不可能。
野口は「行ってしまおうか」と思ったそうだが、一旦落ち着こうと、あるものをポケットから取り出した。それは、当時の彼女からお守りとしてもらった香水だった。香水を嗅いで心を落ち着けると、どこからか「帰ってきて」と聞こえてきたそうで、それが最後の決め手になり、野口は下山を決意したという。
しかし一緒に登ってきた相方は「俺は行く」と、違う選択をした。野口は「お前死ぬぞ」と忠告したが、相方は目を逸らしたため「死ぬことを受け入れたな」と思ったという。野口は相方を見送り、登山ガイドらと下山した。
山頂を目指した相方は途中で遭難。幸運なことに他の登山隊に助けられたそうだが、登頂は叶わず、手が凍傷で真っ黒になり切断したという。そんな相方の姿を見たとき、野口は「自分は間違えてなかったんだって思った」と明かした。衝撃的なエピソードに、出演者らは真剣な表情で聞き入っていた。
▶映像:野口健のエベレスト登頂成功時の映像(28分30秒頃~)
▶映像:野口健が公開したエベレストで死にかけた際の自撮り写真(6分頃~)