将棋の竜王戦七番勝負第2局が10月22日から行われ、豊島将之竜王(31)が43手目を封じ手とし1日目を終了した。翌23日の午前9時ごろに封じ手が開封され、藤井聡太三冠(王位、叡王、棋聖、19)の手番で再開する。形勢はほぼ互角ながら、藤井三冠がペースを掴みかけているという声も出ている。また持ち時間では藤井三冠が約1時間のリードを奪った。
【中継】竜王戦 七番勝負 第二局 1日目 豊島将之竜王 対 藤井聡太三冠
第1局を藤井三冠が先勝して迎えた第2局の戦型は相掛かりでスタート。今年度、全てタイトル戦で11局戦い、内訳が相掛かり6局、角換わり5局だったが、本局を含めて6局連続7局目の相掛かり戦となった。19手目で前例から離れたが、豊島竜王は研究範囲内だったのか、その後も早い指し手を繰り返していた。それでも昼食休憩に入るタイミングでは1時間51分という大長考。ここで持ち時間が逆転すると、その後は両者ともに30分、40分といった考慮も入れ、ほぼ同じペースで時間を消費していった。
局面としては既に駒がぶつかり中盤戦に入っている。中継しているABEMAの「SHOGI AI」では、封じ手時の勝率を藤井三冠の59%と表示。棋士たちの見解も、はっきりと有利、優勢というほどではないものの、藤井三冠の方が指しやすいという意見もあった。
豊島竜王は、このシリーズを制すれば3連覇を達成する一方、失冠すれば無冠に。また藤井三冠は、奪取に成功すれば羽生善治九段(51)が持つ最年少四冠記録、22歳9カ月という記録を更新することになる。
持ち時間は各8時間の2日制で、先手は豊島竜王。ABEMAでは、この対局を終了まで生放送する。また、カメラ視点を切り替えられるマルチアングル放送も実施している。
【封じ手時の残り持ち時間】
豊島将之竜王 3時間45分(消費4時間15分) 藤井聡太三冠 4時間43分(消費3時間17分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)