ABEMA『NewsBAR橋下』に生出演した田原総一朗氏に対し、橋下徹氏が「昔の政治家はジャーナリストにいいことを言ってもらおうということでお金を配っていたこともあったのだろうか」“政治ジャーナリストのカネの問題”を切り込んだ。
【映像】橋下徹×田原総一朗の“衆院選ウラ話”、官房機密費とメディア
田原氏は「ジャーナリストにお金を配らなくなったのは小泉内閣からだ。それまでの内閣は全部配っていた。例えば小渕内閣のときに官房長官だった野中広務さんは学者、評論家に官房機密費を配った。受け取らなかったのは僕だけ。野中さんはそのことを“官房機密費を受け取らなかったのは日本で田原総一朗、ただ一人だ”と朝日新聞で言ってくれた」と振り返る。
「その時、いくら提示されたんですか?」と興味津々の橋下氏に田原氏は「1000万」。
「僕が田中角栄さんに初めてインタビューをしたとき、僕は彼を擁護した。“田中角栄はアメリカに潰された”たと。後でインタビューのお礼に行くと、“田原君。とっておけ”と100万円。その場で返せば良かったのだが、勇気がなかった。受け取ってから麹町の田中事務所に行って、早坂茂三秘書と佐藤昭子秘書に”返したい”と申し出た。2人には、“田原君。そんなことをしたら田中が怒って、もう自民党の取材は一切できなくなるぞ”“田中が怒ったら、もうジャーナリストとしては終わりだと。僕はためらったが、“すいません。なんとか返したい”と言って帰ってきた。
2日後、早坂から電話がかかってきた。“田原君。親方がOKしたよ”と。僕は田中角栄に大感謝した。あのときに怒られていたら、僕は終わりだったから。そして、その後の歴代総理大臣がみんな金を持ってきたけれど、“田中さんにも返したから受け取れない”と言うとみんなOKしてくれた」。
橋下氏は「当時の状況として、ジャーナリストはそうしないと政治家から情報を取れなかったんだろうし、今のジャーナリストがみんなお金を受け取っているかどうか分からないが、受け取ってしまえば後が本当にマイナスになってしまうし、これからは“誰々がこう言っていた”とか、そういう内部情報をテレビ番組などで話していても、あまり意味がないのではないか。やはり政策の話をすることが大切だ」と話していた。(『NewsBAR橋下』より)