「令和元年度の第一次試験の受験者が75人で、次の年の令和2年度の第一次試験の受験者は132人ということで1.8倍に増えました」
職員採用試験の受験者が減った自治体による起死回生の取り組みが成功を収めている。市役所のイメージを大きく飛び越えた滋賀県長浜市の取り組みを『ABEMAヒルズ』は取材した。
【映像】ハイトーンボイスが特徴的の職員採用PR動画(冒頭〜)
琵琶湖の北東部に位置する滋賀県長浜市。市の職員に志願する若者が急増した一因となったのが、ヘヴィメタルのシャウトから始まる長浜市職員採用のPR動画だ。
この動画は、2019年に作詞作曲・演奏・ボーカルから動画編集まで全て、市の職員が製作したもので、YouTubeに公開してからはネット上で話題となり、受験者の増加に一役買ったという。
「な・何事も挑戦!積極的にチャレンジする人」
「が・頑張る気力!忍耐強く最後までやり抜く人」
「は・発見!地域の課題 解決に向けて自ら考える人」
「ま・真心こめておもてなし!誠実に対応できる人」
「し・視野が広く!豊かな想像力!未来を創造する人」
動画では、“長浜市”を折句にして、長浜市役所が求める人材をアピールしている。それとともに市の職員が次々と登場し、独特なポーズ『ジョジョ立ち』をきめていた。
市役所のイメージを覆す職員採用PRについて、長浜市総務部人事課の小川智史さんは「エントリーシートに自分もそういうPR動画を作りたいとか、公務員にはない魅力というか、公務員っぽくないところをすごく魅力に感じたので、自分もそういうところで、一緒に働きたいということでエントリーシートにはたくさん、そういう希望者はありました」と話す。
それにしても、なぜヘヴィメタルだったのか……。
楽曲を担当した教育委員会教育総務課の上野賢治さんは「決してふざけてやってるんじゃないというところで、面白いから“ヘヴィメタル”を取り入れたんじゃなくて、“ヘヴィメタル”が持っている本来の訴求力というんですかね。非常に力強い音楽ですので、それに対して、好きな人間が真剣に作っているということが伝わるように、そこがこだわったところです」と“ヘヴィメタルが持つ力”を語った。
インパクトのあるPRをする自治体は数多くあるが、こうした職員採用のPRとしては異例の取り組みだ。長浜市ではほかにも、若手職員の自由な発想を元に製作した動画を積極的に発信している。
最後に長浜市役所、そして長浜市の魅力について教えてもらった。
「やっぱりこういった動画を作ってそれを認めてもらえるというか、こういった新しい挑戦に対して、嫌悪感とか、そういったものを持つんではなくて、是非やってみようというチャレンジの精神を受け入れてもらえるムードが非常に素晴らしいところだと思っております」(上野さん)
「もともと長浜市が戦国時代、豊臣秀吉が城下町として栄えた街でもありますので、すごく戦国時代に縁とゆかりがある地域であるんです。歴史が好きな方にはすごく『長浜市っていいところだな』って言ってもらえますので、ぜひ歴史好きの方には長浜市にお越しいただければと思います。また、長浜市はきれいな景色がたくさんありますので、それもインスタ映えする景色を掲載さてもらってますので、ぜひご覧いただければと思っております」(小川さん)
(『ABEMAヒルズ』より)





