1ラウンド開始から続いたハイリスクの打撃戦は、ラウンド終了間際のクロスカウンターで決着。勝負が決した瞬間、意識を刈り取られてコントロールを失ったカラダが“ぐにゃり”と波打つように崩れ落ちるド派手な“大の字” KO劇に「華麗なカウンター」「ぐにゃりと崩れた」「足ピン、十字架失神だ」など驚嘆の声が多数寄せられた。
11月12日にシンガポールで開催された「ONE Championship: NextGen II」。スモーキン・ジョー・ナタウット(タイ)とユーリック・ダフティアン(アルメリア)の対戦は、序盤から蹴りと拳が交差する激しい打撃戦の末、1ラウンド2分50秒、ナタウットがダフティアンを豪快KOで沈めて見せた。ぐにゃりと崩れ落ち、足をピーンと伸ばすようにして天を仰ぐ壮絶なKO劇だった。
ともにハードパンチャー同士の対戦。ONEデビュー戦でKO勝利を収め、この試合がONE2戦目となるダフティアンと対するは、ジョルジオ・ペトロシアンに敗北を喫して以来2年ぶりの復帰戦となるナタウットだ。
試合は序盤から近い距離での打撃戦。両者譲らずロー、左右のパンチが交錯する激しい打ち合いの応酬となった。ダフティアンがプレッシャーをかけ連打を放つと、ナタウットもミドルキック、コンパクトなロー、さらにパンチのコンビネーションで一歩も引かない攻防戦を展開していく。
そんな二人の激しすぎる攻防にABEMAでゲストを務めた志朗は「2人ともリスクがありますね、お互いパンチに自信があるんでしょうけど…」と印象を語る。すると、その言葉が出た矢先、両者フルスイングの攻防からナタウットの右をダフティアンがまともに被弾。意識を刈り取られコントロールを失った体はぐにゃりと力なく崩れ落ち、ダメージの大きさから足はピーンと伸び、天を仰ぐようなポーズで昇天した。
その後、一度は立ち上がろうとするも、意識朦朧とする中で自らの体をコントロールできないダフティアンが再び頭から崩れ落ちると、レフェリーが試合を止めた。
激しい打撃戦の末の劇的なKO決着に志朗は「2人とも本当にフルスイングに近い(打ち合いだった)ので…」としばし言葉を失った様子だった。