朝倉未来への挑戦を表明し「失神させる」とまで豪語したBigbangウェルター級の現役王者であるモハン・ドラゴン(ネパール/士魂村上塾)が、調印式の会場を凍り付かせる暴挙。予期せぬ挑発行動に朝倉未来の表情は一瞬で硬直し、あわや一触即発の雰囲気さえ漂った。
20日に開催される『朝倉未来にストリートファイトで勝ったら1000万円』の調印式が18日に行われ、挑戦者の2人目として登場したモハン・ドラゴンが自らのツバを手に吐き掛け、その手で朝倉未来の頭を掻きむしる衝撃行動に出て調印式のムードを緊迫させた。
会場に登場し、ファイティングポーズをとったモハン。その様子を腕組みしながら見ていた朝倉のもとにゆっくりと歩み寄ると、マスクを外し、睨みをきかせ、自らの手にツバを吐き掛けた。と次の瞬間、目を疑う衝撃の光景が。ツバを吐き掛けた手で朝倉の頭を掴むと、髪の毛を掻きむしって見せたのだ。
思わぬ挑発行動を受けた朝倉はグッと目を見開き、正面を見据える。そのまま乱闘かと思われたが、冷静さを保った朝倉は乱れた髪、さらに心を落ち着かせるようにゆっくりと髪をかき上げた。
現役王者であるモハンの挑戦に対して「結構ガチが来た。リスクの大きい強い相手が来た」と率直にその実力と実績を評価する一方、RISE世界フェザー級王者の那須川天心が認める豪腕については「試合を1試合見た。豪腕でブンブン振り回すタイプ。結構アブナイ一発があるタイプ」と評するも「当たらない。問題ない。喧嘩の巧さを見せる」と話し「1分以内(で倒す)」と言い放った。さらに「キックボクサーなんでね。総合格闘家に喧嘩を売ったらどうなるかを教えてあげますよ」と余裕を見せる一幕も。
対するモハンは誓約書にサインをすると「嬉しい気持ち」と一言。さらに朝倉を指さし「1000万の顔、アゴ、首。最高です、目の前にして」とこちらも自信満々な様子で頷いて見せた。また「当たらない」と朝倉が断言した豪腕パンチについては「当たりますよ。ビックリするでしょう。今までこの拳、世界のトップ選手たちに当ててきた。簡単に当たるよ」と真っ向対立。
「寝技に難があるのでは」との指摘に対しては「誰が寝技の経験が無いと言ったのか。K-1のファイナリストになってから練習している。(朝倉は)1分で終わらせると言ってるが、タックルの対策は万端。完璧ですよ。歴史に残る試合になる」と不敵な笑みを浮かべた。
朝倉は20日の対戦に向け「特にない。その自信を打ち砕きたい。それが楽しみです。タックル以外にもテイクダウンをとる方法はたくさんある。打撃でも全然戦える。逆にビックリすることになる」と終始冷静に応じ、静かな闘志を燃やした。