テレビ番組のアクリル板やマウスガードって意味ある? 感染対策、“やめるにやめられない”状況も
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 新型コロナウイルスの新規感染者数について“今年に入って最少”という報道が相次ぎ、25日には47都道府県中、31の県で感染者が確認されなかった。感染状況が落ち着きを見せる中、テレビ番組で当たり前のように行われてきた感染防止対策は、一体どこまで継続すればいいのか?『ABEMA Prime』では、素朴な疑問を看護師で感染症対策コンサルタントの堀成美氏にぶつけてみた。

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■テレビ番組のアクリル板やマウスガードって、どこまで意味あるの?

テレビ番組のアクリル板やマウスガードって意味ある? 感染対策、“やめるにやめられない”状況も

 EXITのりんたろー。は「僕らの仕事現場だと、スタジオにはアクリル板があったり、ロケだったらマウスガードをつけたり。でも、これって感染対策?それともクレーム対策のためのポーズ?みたいなところがある。この辺でアップデートしたい」、相方の兼近大樹も「マウスガードについては専門家が“意味ない”と言っているのを聞いたのに、もう1年以上も着けて、唾が付いたら拭きながらロケをやっている。意味はないと思いながらも、テレビ番組の“校則”みたいになっているから。俺らだってやりたくないし、それ意味ないよ”というのも分かっているのに」。するとパックンも「マウスガードって、顎のところが妙に汗かくんですよ」と苦笑い。

テレビ番組のアクリル板やマウスガードって意味ある? 感染対策、“やめるにやめられない”状況も

 堀氏は「“飛沫”という言葉をよく聞いてきたと思うが、横に飛んでいくものではないので、キャッチしたいのであれば顔の正面がいい。会話の時の対策であれば、嫌でなければマスクを着ければいいわけで、クレーム対策、あるいは“何も対策をしていないとちょっと…”という時期に始まった“不安対策”が続いているということだと思う。その意味では、天井から吊るしているビニールカーテンや、すごく離れたところに置いているアクリル板に関しては無くてもいいと思う。むしろ相手の話が聞こえないからと声が大きくなってしまったり、横から顔を出して話をしてしまうケースもあると思う。今は皆さんがワクチンを接種しているし、他の部分で感染防止対策を頑張っている」と回答。

テレビ番組のアクリル板やマウスガードって意味ある? 感染対策、“やめるにやめられない”状況も

 これにフリーアナウンサーの柴田阿弥は「本番に入る前、堀さんに“アクリル板は意味がない”と言われたら外すの?とスタッフさんに聞いたら“外さないよ”と言っていたから、こういうセットだと思ったほうがいい(笑)」と指摘すると、兼近は「マジでここ(りんたろー。との間のアクリル板)はいらない。だって俺ら、普通にバチバチ漫才しているし」、りんたろー。「勇気を持って外しましょう!」と訴えた。

 しかしアイドルの和田彩花は「私は慣れすぎてしまって、“横の人から浴びたら”とか、“自分が飛ばしてしまったら”みたいな恐怖を常に感じてしまっている。無いとちょっと困るくらいだ」、パックンは「テレビ番組というのは“感染防止対策を取っています”というアピールをすることが大事だ。スタジオに入るときには検温も消毒もしているし、この席に座るまではマスクも着けている。ただ、それはカメラ越しには伝わっていない。しかしアクリル板があることで、対策をしていると伝えることができる。これがなくなったら、何もやっていないんじゃないかと見られてしまった損だ」と主張。

テレビ番組のアクリル板やマウスガードって意味ある? 感染対策、“やめるにやめられない”状況も

 するとテレビ朝日平石直之アナウンサーも「もちろん換気などの対策も取っているが、無くした結果、クラスターが出てしまったらどうしようもなくなってしまう。レギュラー出演者だけでなく、ゲストの方もお呼びするので、“感染対策をしていないところには行きたくない”ということも出てくるかもしれない。やはり出演者全員が納得するまではやめられないという部分がある」と応じた。

 さらにマウスシールドについて堀氏は「りんたろー。さんがおっしゃっていたように、ポーズとして使っている部分が多いのではないか。口元を見せた方がいい場面や職業もあるので、ないよりはあった方がいいという選択だったと思う。もともと医療用のものではないし、効果がないわけではないが、マスクに比べれば落ちる。それでも、マウスシールドがなければ飛沫は飛んでいく」と説明。

 「テレビ番組で芸能人の方々が着けているのを医療関係者がバカにするのも見かけたが、本人の判断では外せないわけで、それよりも対策しようとしているんだと評価すべきだと思う。そしてアクリル板と同様、みんながワクチンを打っている状況になってきたので、外していたら、そういう時期になってきたんだろうな、と見てもらえればいいと思う。やはり今、このように議論をすることがすごく大事だと思う。私も“直ちに外すべきだ”とは言わないし、スタジオのような場所では継続するのもいいと思う。こういう番組を見ることによって、“自分たちは外せるかな”という人が増えていく。それは良いことだと思う」と話していた。

■日常生活のマスクや手指消毒、どこまで続けるべき?

テレビ番組のアクリル板やマウスガードって意味ある? 感染対策、“やめるにやめられない”状況も

 さらに平石アナは「テレビ番組に限らず、マスクについても“やめられない”という部分があると思う。素材についても、ウレタンではなく、不織布ではなければダメだという情報もあった」と問題提起。

 堀氏は「そもそも日本人はマスクを着けるのが嫌ではない人が多く、花粉症やインフルエンザの時期には着けたり、むしろ着けていたい、好きだという人もいる。そしてコロナ禍によって増えたのが、お化粧しなくていいからといった理由の人も含め、“外したくない”という人たちだ。私の場合、コロナが流行っている時でも、道路を歩いている時は着けていない。ただし人に会ったり、電車では着けるようにしている。

 また、素材についても、基本的にはどれでもいいが、やはり“リスクベース”で考えるべきだ。私のように医療機関にいる場合は、やはり最もレベルが高く、コストのかかるものを使っている。一方で、そうではない方もいるし、不織布マスクだと肌が荒れてしまうという方もいる。やはり着けている人に対して“大げさだよ”、逆に着けていない人を“感染対策をしていない”と批判したり、“この素材でないとダメ”だと言ってみたり、ネガティブなレッテル貼りはやめた方がいい」とした。

テレビ番組のアクリル板やマウスガードって意味ある? 感染対策、“やめるにやめられない”状況も

 りんたろー。は「ハンドドライヤーが止まっているから、手を洗った後、ビチョビチョで出なければいけない」、平石アナも「どさくさに紛れてダメなもののひとつになってしまったと考えると、ハンドドライヤーのメーカーは怒っているのでは?」、柴田が「お店に入る度、スタジオに入る度に消毒してくれと言われて、一日に何回も吹きかけているので、手が乾燥してしまう」と質問。

 堀氏は「ハンドドライヤーは洗った後の綺麗な手なのに何を心配しているの?と尋ねられてもおそらく誰も答えられないし、根拠がないまま、なんとなく止めてしまったのだと思う。だから使っていいという連絡が出ても、再開のタイミングが分からない人たちがいっぱいいるということだ。しかし外国の人たちはハンカチを持ち歩いていないので、オリンピックのある競技会場ではりんたろー。さんのようになっていた。かえって手を洗わなくなってしまうと良くないので、ペーパータオルを置いてもらったということもあった。

 消毒液についても同じで、どこか過剰になっているところがあるのではないか。本気でやるなら、一定の時間と濃度でやらないといけないが、見ていると、ちょっとシュシュッとやっただけとか、消毒というよりは“おまじない”みたいな感じで人に向かってシュシュッとやっている人もいる(笑)。手が荒れてしまうということもあるし、それ以上に、消毒しないと不安になる人、中には他人と一緒にいることが怖いとまで言う人も現れ始めている。そうなると、戦っているのがウイルスではなく、人になってしまう」と懸念を示した。

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 番組ではコーナー終了後、早速りんたろー。と兼近の間に設置したアクリル板を撤去していた。(『ABEMA Prime』より)
 

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