ひろゆき氏「生活保護の審査なくしていい」ベーシックインカム導入で本当に幸せになれる?
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 14日に行われた衆議院予算委員会で、日本維新の会の藤田文武幹事長は「1つの手段」として、ベーシックインカムの計画を提案した。これが本国会でも議論を呼び、岸田総理は「既存(制度)との関係、どう整理するかなど慎重な検討が必要」と発言。ベーシックインカムの導入に慎重な姿勢を見せた。

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 働かなくても生活に必要なお金として、国が支給するベーシックインカムの仕組み。ニュース番組『ABEMA Prime』に出演したネット掲示板『2ちゃんねる』創設者のひろゆき氏は、以前よりベーシックインカムの必要性について言及していた。

「30歳で高校生と同じようなスキルしか手元にない場合、その給料で日本で子どもを育てて家庭を持つことは、なかなか無理になってきた。そのため最初の(若い)うちにお金をあげるなりして、稼げる仕事のスキルを身に付けないといけない。日本の人口を増やすためは、まずベーシックインカムなりやらないと変わらないのではないか」(2020年9月放送の『ABEMA Prime』より)

ひろゆき氏「生活保護の審査なくしていい」ベーシックインカム導入で本当に幸せになれる?
ひろゆき氏「生活保護の審査なくしていい」ベーシックインカム導入で本当に幸せになれる?

 日本維新の会が提示したベーシックインカム政策について、ひろゆき氏は「僕はこのタイプのベーシックインカムは良くないと思っている」とコメント。「社会保障を削って、今の予算でなんとかしようというのはマイナスが大きすぎる。成年以上が7万円で、未成年については半分〜3分の1で、純粋に国家予算を増やす形でやった方がまだマシなんじゃないか」と述べた。

 そもそもベーシックインカムは、困窮者を支え、貧困や格差をなくすことが目的だ。現状の生活保護の場合、働いてある程度の収入を得てしまうと支援が打ち切られてしまう。海外では、フィンランドが実際に2017年から2年間、失業者2000人に対して月7万円相当を支給する社会実験を行った。

ひろゆき氏「生活保護の審査なくしていい」ベーシックインカム導入で本当に幸せになれる?

 NPO法人「ほっとプラス」代表理事の藤田孝典氏は「今は生活扶助費(生活保護制度における扶助)の金額が大体都市部だと8万円前後、田舎の方だと6万円前後といった形で支給される。それだけあれば、私はもうベーシックインカムでもいいかなと思う」と話す。

「あとは、その後の就労をどうするか。7万円以上働きたい人は働くなど、さまざまな選択肢が取れる。本当に社会実験をしてみてもいいのではないか、そのような時期に来ているのではないかという気はしている」

 日本でフィンランドのような実証実験はできるのだろうか。ひろゆき氏は「実証実験は多分できないと思う」と述べる。

「どのようにベーシックインカムを導入するか、実証実験をするのではなく『生活保護を受ける人をすごく増やす』が最適解ではないか。若い人でも働けなかったり、コロナによって生活保護を受ける人が増えると『なんか生活保護が多いな。俺が働いていると、損をしているみたいだ。もうベーシックインカムで俺たちにも配ってくれよ』という形でベーシックインカムが導入されると思う。だから、実証実験なしで生活保護の割合を20%ぐらいまであげると、結果ベーシックインカムになってしまうのではないか」

 その上で、ひろゆき氏は「生活保護の審査制度自体もなくなって大丈夫だ」と言及。

「マイナンバーと紐づけて、生活保護を申請した人には必ず出す。『その代わり、嘘ついたら刑務所に入れるよ』といえば、嘘をつかない。役所の人たちは『この人は嘘をついてるのではないか』と調べたり疑心暗鬼になって、どんどん疲弊していく。一定の条件を満たしていたら自動的に生活保護を出すようにして、それでもし嘘をついていたら全財産没収する、刑務所に入れる。そういう形であれば、そんなに日本人は悪さをしないと思う」

 米・イェール大学助教授で経済学者の成田悠輔氏も「実証実験は難しい。ほぼ不可能だ」と話す。

「ひろゆきさんが今おっしゃった点に加えて、そもそもベーシックインカムは国や地域内にいる全ての人にドカンと永続的にお金を払い続ける仕組みだ。実証実験みたいに100人や1000人を連れてきて小さく配るスモールスタートでは、ベーシックインカムの効果は測れない。世の中でベーシックインカムの実証実験と言われているものは、実際にはベーシックインカムの実証実験にはなっていない。実証実験ステージは飛び越えて、何らかの形でいきなり導入するしかないと思う」

ひろゆき氏「生活保護の審査なくしていい」ベーシックインカム導入で本当に幸せになれる?

 その上で成田氏は「エビデンスカルチャーのなさが幸いにして、日本がいきなりの導入を可能にするかもしれない」とコメント。「アメリカはなんでも政策をやる前にエビデンスを作ろうみたいな考え方が広まりすぎていて、やたら厳密な実験をやりまくる。日本は統計も消しゴムで書き直したりするような、エビデンスもクソもないカルチャー。そういう意味でいうと、エビデンスがあろうがなかろうが、実験結果があろうがなかろうが導入するものは導入するという文化がある国だといえる」と語った。

 国会でも取り上げられ、注目が集まるベーシックインカム。一方で、今すぐ助けを必要としている人々に支援が行き渡るよう、現状の制度にも改善点があるかもしれない。(『ABEMA Prime』より)

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