憎まれっ子“将棋界”にはばかる 井上慶太九段が笑い明かす稲葉陽八段の少年時代「かわいらしいという感じではなかった」
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 どんな勝負の世界でも、お人好しでは勝ち上がれないこともある。むしろ勝ち気、強気の集まりで、それは少年少女の時代では「かわいらしい子ども」ではないケースも多いだろう。棋士・奨励会員合わせて22人の弟子を抱える井上慶太九段(57)は、名人挑戦の経験もある弟子・稲葉陽八段(33)の少年時代について「かわいらしいという感じではなかった。すごい早指しやったね」と笑いながら明かした。

【動画】弟子の少年時代を笑って振り返る井上慶太九段

 井上九段と稲葉八段は、8組の師弟による早指し棋戦「第1回ABEMA師弟トーナメント」にコンビを組んで参加。団体戦「ABEMAトーナメント」では恒例となっているチーム動画の収録で、この師弟としては縁が深い“棋士のまち”加古川でロケをした。1992年に加古川に引っ越してきた井上九段は、アマチュアにより運営されていた「加古川将棋センター」を引き継ぐ形で「加古川将棋倶楽部」を運営している。ここに、小学2年生の夏休みに訪れたのが後に弟子になる稲葉少年だ。「師匠に初めて会ったのは、夏休みに2日間あった、短期集中の子ども教室の時。その時は将棋のプロと認識していなくて、優しそうな方だなと」と、初対面ではプロだと思っていなかったという。

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 「どっかのおっちゃん?」と、とぼけた井上九段だったが、その頃の稲葉八段の様子はよく覚えていた。「すごい早指し。もう相手が指したら1秒以内ぐらいに指す、みたいな。正直、大人の人も『彼と指すのは嫌や』って。(相手が)長考していたら、よそ見するしね」と、相手が誰でもお構いなしに間髪入れず叩きのめしていたと様子を口にした。

 これには稲葉八段も身に覚えがあるようで「私、怒られたことがあります。あんまりよそ見するなって」と苦笑いしたが、これに井上九段は「強くなる子は、そういう子が多い」と、数多くの将棋少年・少女を見てきた経験から、後に大成する特徴だと微笑んでいた。

◆第1回ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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【動画】弟子たちへの思いを語る井上慶太九段
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