どんな勝負の世界でも、お人好しでは勝ち上がれないこともある。むしろ勝ち気、強気の集まりで、それは少年少女の時代では「かわいらしい子ども」ではないケースも多いだろう。棋士・奨励会員合わせて22人の弟子を抱える井上慶太九段(57)は、名人挑戦の経験もある弟子・稲葉陽八段(33)の少年時代について「かわいらしいという感じではなかった。すごい早指しやったね」と笑いながら明かした。