森下卓九段、弟子・増田康宏六段とのずっこけエピソードを紹介 ファンも「森下増田最高」と爆笑
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 この熱い思いは、きっと弟子の胸に届いているはず?「第1回ABEMA師弟トーナメント」の開幕に先立ち、師匠8人が集まり将棋界の師弟関係について語る「師匠サミット」が12月18日に放送された。参加棋士の一人、森下卓九段(55)は増田康宏六段(24)と出場するが、個性的な2人でもあるだけにエピソードも続々。森下九段が勧めた勉強法について、増田六段が「あれをしなければ、もっと強くなっていた」と語ったという話に、一同が大笑いする場面もあった。

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 森下九段はタイトル戦出場6回、棋戦優勝8回を誇る棋士で、現在は日本将棋連盟の常務理事も務めている。居飛車党で、矢倉の戦術「森下システム」の考案者だが、その実力者が棋譜を見て惚れ込んだのが、奨励会入りする前の増田六段だった。

 その強さに「第二の羽生善治」誕生かとも思ったという森下九段は、自分が師匠、先輩から教えてもらった勉強法を増田六段にも伝えていった。「私が中学2年生の時、大先輩の田丸昇先生が江戸時代の大天才、天野宗歩の棋譜を手書きで書き写して強くなったと読んだんです。それで私も米長邦雄先生と中原誠先生の百番指しという記念の冊子を書いて覚えました。その後に激闘集も出まして、それを四段になるまでずっと書き写していました」。

 今でこそ棋譜はデータで管理され、将棋ソフト(AI)も用いて、自分や他人の棋譜を分析するのが当たり前のようになっているが、当時は「棋譜並べ」「詰将棋」といったものが、勉強の基本形。先人の棋譜を並べて、そこから何かを学び取るというのが“王道”だった。「増田には羽生善治先生の将棋を全部書いて覚えなさいと言いました。真面目に実行していましたよ」。ところが、この後に弟子の言葉でずっこける。「あれをしなければ、もっと強くなっていたと(笑)。効率があまりよくなかったようで。私たちの時代はAIもなかったので、効率がよくなかったことはないですが、今の増田や藤井聡太竜王の時代では、効率が悪いのかもしれませんね」と苦笑いした。これには番組を見ていたファンからも「時間の無駄は草」「さすがまっすーw」「意味ないきたああああ」「森下増田最高」と、笑いのコメントが多数寄せられた。

森下卓九段、弟子・増田康宏六段とのずっこけエピソードを紹介 ファンも「森下増田最高」と爆笑
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 とはいえ、こんなことがあっても森下九段の弟子への愛は変わらない。「今後も将棋一本に打ち込まないとダメだよと言いました。増田も今年で24歳。私は24歳ぐらいで、だんだん将棋から気持ちが離れていきましたが、それまでは将棋以外、考えることもなかった。やはり将棋一本でやっている人は、雰囲気にも表れてきますから」。最近では、筋トレにハマっている増田六段だが、そこは師匠の思いを受けてか、本業である将棋を大切にしていることには変わりはない。この大会を通しても、また師匠から弟子に伝わることがあれば、目標とするタイトル獲得へのヒントが見つかることだろう。

◆第1回ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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