まさに変幻自在で神出鬼没だ。「令和のコメディエンヌ」との称号は、観月ありさのためにある。鈴木おさむとタッグを組んだ連続ドラマ『奪い愛、高校教師』(ABEM&テレビ朝日共同制作)第3夜での観月がフリーダム過ぎる。ミリタリーファッション、真紅ドレスにバイオリン、さらには手術用メスまで振り回して…。年末はリミッターを外した“観月ありさ納め”で一年の煩悩を昇華してほしい。
【動画】観月ありさ、手術用メスを振り乱し怒り狂う(『奪い愛、高校教師』第3話)
第3夜では、フルート吹きの高校教師・三太(大谷亮平)と露子の一人娘・灯(岡田奈々)が急接近。三太に対して一方的に熱烈な想いを寄せる露子のジェラシーが大爆発する。露子にウソをついて三太と密会した灯は、思い出の湖で二人きりのフルートセッション。ところが森の奥からその様子を双眼鏡で監視する人物がいた。露子である。ミリタリーファッションで自然と完全同化した露子は、灯の裏切りに「悪い子だ~!」と地響きのような声を上げる。
何も知らない灯は帰宅後に地獄を見る。本業・看護師である露子は「いつからお母さんに嘘つくようになっちゃったかな?あなたが嘘つくから~、病院から持ってきちゃいけないもの持って来ちゃったよ~。灯にもオペが必要かな~?」と手術用メスを振り回し、幼少期の灯が書いた絵を一枚ずつ切り裂いていく。悲鳴を上げてたじろぐ岡田に、観月は不気味な笑顔と真顔を交互に使い分けてジリジリと迫る。笑いと恐怖が紙一重であることがわかる貴重な一瞬だ。
さらなる極めつけは、三太を巡って露子、灯、婚約者の華子が夜の音楽室で一堂に会する場面。婚姻届けを手にウエディングドレス姿で飛び込んできた華子に負けじと、露子は音楽室にあるロッカーの中から「ダメ~!」とサプライズ登場。真っ赤なドレス姿の露子の手に握られているのはバイオリン。あ然とする3人を横目に、露子は血走った目で三太との思い出の一曲『情熱大陸』のワンフレーズを爆奏する。
変幻自在な観月の熱演にSNSでも「いつロッカーに隠れたw」「松本まりかさんも観月ありささんも狂った役多いけどあれだけ迫真の演技って凄くないか」「観月ありさと松本まりかの狂対決」「ぶっ飛びすぎてて面白すぎる」「最高すぎた…」などと悲鳴があがっている。
時空が歪んだかのような修羅場。見方によってはホラーにも爆笑劇にもなる。なによりもロッカーから勢いよく飛び出てバイオリンを演奏するまでの観月の間の取り方が上手い。数々のコメディ作品で笑いを生んできた観月は、そのキャリアの蓄積によって奇想天外な笑いを誘発する絶妙な秒数を体得しているかのようだ。令和のコメディエンヌこと、観月の抱腹絶倒怪熱演にSNSでは多くの絶賛の声が溢れている。『奪い愛、高校教師』はABEMAにて最新話まで無料配信中。
『奪い愛、高校教師』
番組URL: https://abema.tv/video/title/90-1608
ABEMA放送日程: 第4話 12月30日(木)夜9時~、テレビ朝日放送日程:第4話 12月30日(木)深夜0時50分~
脚本:鈴木おさむ、音楽:沢田完、演出:小松隆志
出演:観月ありさ、大谷亮平、岡田奈々、松本まりか