窪田正孝、デビュー15年で気づいた“初心”「ある意味で今が人生の原点」結婚がターニングポイントに 主演映画『決戦は日曜日』インタビュー

 「ある意味で今が人生の原点。“ゼロ”の状態なのかもしれない」。主演映画『決戦は日曜日』(2022年1月7日公開)で窪田正孝が演じるのは、政界のダーティーな慣例に染まり切った私設秘書の谷村勉。熱意はあるが政界の掟には無知な二世候補・川島有美(宮沢りえ)との出会いを通して、クリーンな原点に回帰していく役どころだ。この凸凹コンビが「目指せ、選挙落選!」をスローガンに共闘関係を結んでいく。窪田にとっては、国民的ドラマ枠のNHK連続テレビ小説『エール』(2020)主演完走後初の映画主演であり、リスタートという意味を込めるのもわかる気がする。2019年に結婚したことも、窪田の内面を大きく変化させた要因のようだ。2006年に俳優デビューし、現在33歳。窪田が“ゼロ”になった今の心境を語る。

演じることは「足し算ではなく、引き算」『決戦は日曜日』で気づいたこと

窪田正孝、デビュー15年で気づいた“初心”「ある意味で今が人生の原点」結婚がターニングポイントに 主演映画『決戦は日曜日』インタビュー

映画『決戦は日曜日』より

 谷村勉として意識したのは「変に表現をしようとせず、有美にただただ振り回されること」なのだという。これがもし20代の頃に与えられたキャラクターだったら、真逆のメソッドで取り組んでいたかもしれない。「20代の頃はカッコつけたり、着飾ったり、良く映りたいという自意識がありました。『自分は表現者なんだから演じる役で強弱をつけねば!』と勝手に思い込んでいたし、『爪痕を残すぞ!』というように意気込んでいました」と笑いつつ「それよりも今は作品に自然と溶け込むことの方が楽しくなっている。足し算ではなく、引き算。『決戦は日曜日』はそれに気づき始めた作品であり、朝ドラ終了後初の仕事でもあったので、この映画が僕にとってはとても貴重な時間になりました」と新境地を自覚している。

窪田正孝、デビュー15年で気づいた“初心”「ある意味で今が人生の原点」結婚がターニングポイントに 主演映画『決戦は日曜日』インタビュー

 視点の変化をもたらしたのは、俳優デビュー15年という経験値の蓄積もさることながら、プライベート面の充実も大きい。自身の“初心”を尋ねると「結婚が一番のターニングポイントかもしれません」という。

 「それまでの僕は他人と何かを共有して生きることができない人間だと思い込んでいたし、頭の中は常に『仕事!』という思考に占領されていました。ある意味で今が人生の原点。“ゼロ”の状態なのかもしれない。プライベートの時間も大事にしないと、仕事面でアウトプットしようにも出てくるものも出てこなくなることを実感しています」と人間としての変化を体感している。

初共演の宮沢りえは「僕のパワースポット」

窪田正孝、デビュー15年で気づいた“初心”「ある意味で今が人生の原点」結婚がターニングポイントに 主演映画『決戦は日曜日』インタビュー

 「テレビの向こう側にいる高嶺の花」と思っていた初共演の宮沢りえとの抜群の凸凹コンビを形作ることが出来たのも、プライベートでの縁が関係していそうだ。「僕の妻とも仲が良く、りえさんは初共演で緊張する僕に共通の話題で気さくに話しかけてくれました。りえさんからおくりものをいただいたら、妻から預かったものをお返ししたりして。僕は仲介役を買って出ていましたね」と笑う。

 そんな宮沢のことを窪田は「僕のパワースポット」と愛着を持って表す。「りえさんは魅力の人。太陽の様に常に温かい。それがそのまま有美に反映されていて、汚れ切った真っ黒な世界に光が入って来たように、選挙事務所の中も光を帯びていく。あの様は演じようとして出来るものではなく、持って生まれた光だからこそ表現出来たものだと思います」と劇中に芝居の領域を超えたコントラスが生れたと確信している。

窪田正孝、デビュー15年で気づいた“初心”「ある意味で今が人生の原点」結婚がターニングポイントに 主演映画『決戦は日曜日』インタビュー

 坂下雄一郎監督の前作『ピンカートンに会いに行く』で主演した、内田慈の続投にも助けられた。坂下監督に窪田は「こんなに面白い視点の物語を生み出す方なのにものすごく無口!そして演出も結構ドS!でもそれが嫌にならないのだから不思議!」と信頼を寄せながら「感情を表に出すような方ではないので、演じながら正解を探すのに苦労しました。そんな時に坂下監督のことを教えてくださったのが内田さん。まるで同時通訳の様に僕らと監督の間に入ってくれて、コミュニケーションを円滑にしてくれました」と名バイプレイヤーの立ち振る舞いに感謝する。

窪田正孝、デビュー15年で気づいた“初心”「ある意味で今が人生の原点」結婚がターニングポイントに 主演映画『決戦は日曜日』インタビュー

 現在ブレイク中の若手・赤楚衛二もひょうひょうとしたいい味を出している。「何者にも染まらないピュアさがあって、怒ったこととかあるのかな?と思うくらいの透明度がある。今後どんな役をやってどんな表情を見せてくれるのか、凄く気になります」と窪田は座長として後進の飛躍にも期待している。

窪田正孝、デビュー15年で気づいた“初心”「ある意味で今が人生の原点」結婚がターニングポイントに 主演映画『決戦は日曜日』インタビュー
窪田正孝、デビュー15年で気づいた“初心”「ある意味で今が人生の原点」結婚がターニングポイントに 主演映画『決戦は日曜日』インタビュー


取材・インタビュー:石井隼人、撮影:You Ishii

映画『決戦は日曜日』

窪田正孝、デビュー15年で気づいた“初心”「ある意味で今が人生の原点」結婚がターニングポイントに 主演映画『決戦は日曜日』インタビュー

新時代のポリティカルコメディ誕生、オリジナル脚本に豪華キャスト集結

 『東京ウィンドオーケストラ』や『ピンカートンに会いにいく』など、コメディ映画の新時代を担う坂下雄一郎監督。5年以上の月日をかけて執筆したオリジナル脚本に惚れ込み出演を快諾した窪田正孝が主人公の議員秘書・谷村を、めんどくさい熱意で谷村を振り回す、政界に無知な二世候補・川島有美役には本格コメディ映画初挑戦となる宮沢りえ。さらに有美を支えるクセモノ揃いの秘書軍団には、今もっとも勢いのある若手俳優・赤楚衛二や内田慈、小市慢太郎、音尾琢真など人気・実力を誇る役者が集結した。

出演:窪田正孝、宮沢りえ、赤楚衛二、内田慈、小市慢太郎、音尾琢真、
脚本・監督:坂下雄一郎『東京ウィンドオーケストラ』『ピンカートンに会いにいく』

2022年1月7日(金)より全国公開 ©2021「決戦は日曜日」製作委員会

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