圧巻のタスキリレーを見せた青山学院大学が、2年ぶり6度目の総合優勝を果たした今年の箱根駅伝。そんな中、観戦マナーを巡ってネットでは賛否の声が上がっている。
関東学生陸上競技連盟によると、沿道で観戦した人は約60万人にものぼり、同じく自粛を要請していた去年から3倍以上増えた。新型コロナの感染者数が再び増える中、ネットでは「モラルない人が多すぎてびっくりします」「観戦ルールは守りましょう。他のスポーツが無観客になるよ」という否定的な声も。一方で、「屋外なのに一体何が問題なの?」「箱根駅伝の応援より初詣の方がよっぽど密だわ」と沿道での観戦を肯定する人もいた。
そんな中、物議を醸しているのが立憲民主党の蓮舫参議院議員のツイートだ。2日、蓮舫議員は、母校の青山学院大学を応援するツイートを5区のコースを走る選手の写真とともにTwitterに投稿した。蓮舫議員が撮影した写真かどうかは不明だが、「現地で観戦しているのでは?」と疑う声も寄せられた。
箱根駅伝当日、コース付近の宿に滞在していたという蓮舫議員は、日刊スポーツの取材に対し「沿道の写真をSNSにあげましたが、宿の前でソーシャルディスタンスを保ちながら拍手での応援でした。以降は部屋のテレビでの観戦を行っています」とコメント。翌日はテレビの前で観戦する様子をTwitterに投稿していた(※現在は削除)。
観戦マナーを巡り様々な声が上がる中、テレビの前で選手たちに熱い声援を送る人たちもいた。箱根駅伝ではお馴染みとなった「フリーザ軍団」だ。彼らは『ドラゴンボール』のキャラクターである「フリーザ」に扮し、毎年復路に出現。駅伝のテレビ中継にも映り込み、独特な応援ダンスを披露することから、長年駅伝ファンの注目を浴びてきた。そんなフリーザ軍団も、去年に続き現地での応援を自粛した。
軍団員のシャケーザさんは、ハフポストの取材に対し「私がちょっとぐらい大丈夫だろうと行ってしまったら、去年の活動も意味がなくなってしまいます。せっかく応援するのに、後ろめたさを感じるのも嫌じゃないですか。遠くから、離れていても(応援する)熱意は絶対に届くと伝えたいです」と話している。
このニュースに、『ルポ風営法改正』の著者でBuzzFeed Japan News副編集長の神庭亮介氏は「あまり自粛警察的なことは言いたくないが、主催者側が選手の家族や大学関係者にまで沿道での応援自粛を呼びかけているなかで、赤の他人も含めて大勢集まったのはどうなのか。蓮舫議員も誤解を招くようなツイートはしない方がよかった」と指摘。一方で、応援を自粛したフリーザ軍団については「さすが戦闘力53万。賢明なジャッジだった」と称賛した。
また、「条件を満たせばコンサートやスポーツイベントも定員100%で開催できるなかで、『屋外だし、短時間であれば沿道での応援ぐらいいいじゃないか』『初詣の方がよっぽど密だろう』という意見も一理ある」と理解を示しつつ、「ただ、それは本来、箱根駅伝の開催前に済ませておくべき議論。このルールに決めて始めたからには、沿道での応援は控えるのがマナーだった」と見解を述べた。(『ABEMAヒルズ』より)
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