「子どもたちが遊びに行くのを我慢しているさなか、堂々パチンコを打ちに行く。おかしいだろうがッ!」。都内に緊急事態宣言が発出されていた2020年、パチンコ店に足を運ぶ人たちに強い口調で呼びかけを行い、その模様をYouTubeで公開していた元自衛官の「令和タケちゃん」。
ノンフィクションライターの石戸諭氏のルポによって注目を集め、同年7月に『ABEMA Prime』に出演した際には、同年7月に『ABEMA Prime』に出演した際には、「正義感より、使命感のほうが強いのかな。私はコロナというのは“有事”だと思っている。もっと言えば、“戦争状態”だと思っている。みんながやろうと決めた時には従わないといけないんじゃないか」と話していた。
あれから1年半、再び連絡を取ってみると、今では同様の活動は行っていないという。
「コロナの特性がわからなかったあの時は評価もされていたと思うし、今もオミクロン株は非常に感染力が高いと言われているが、重症化はしにくいと言われている。ワクチンも出てきたし、飲み薬の兆しも見えてきた。もう過度に怯える必要はなく、自粛ではなく、経済を回していくことに重点を置くべきだなと。ただ、パチンコに関しては、ギャンブル依存にはならないようにしてほしい。自衛隊時代、別の部隊にパチンコ依存で退職された方がいた。指導を受けてもやめられず、後輩からもお金を借りたりして、借金がどんどん膨らんでいたようだった。人生を棒に振るまでは、という思いはある」。
その一方、北海道旭川市の中学校で起きた、いじめの問題について取り組んでいる。
「女子中学生がいじめを苦にして亡くなったという、壮絶な問題が起きてしまった。教育委員会並びに中学校が実質的に隠蔽をしてしまったということで、現地に行って地元住民の方の話を聞いて、YouTubeで発信している。学校現場の皆さん、加担した皆さんに責任を取ってもらう。説明責任を果たしてもらう。いじめが原因で亡くなるというこのような凄惨な事件を二度と起こしてはならない、そういった思いだ。“この人物を追い払ってほしい“ということで110番通報をされることもあるが、駆けつけた警察官も慣れてしまっていて、“あ、タケちゃんや”という感じで、もう“和気あいあい”と(笑)」。
ただ、一連の活動には“やりすぎ”との声もある。こうした疑問の声には「主観の相違だと思う」と主張する。
「やりすぎだと思う人もいるだろうし、“私は間違ってない”と言うつもりはない。あくまでも皆さんの判断に委ねる。パチンコ店の前での活動も、当時の価値観だったら正しかったと思うし、応援する声もあった。でも今の価値観だったら“ただのバカ”だと思うし、批判的な意見は尊重しなければならない。また、自分の中でこの活動はジャーナリズムという側面もあると思うし、政治運動という側面もあると思っていて、正直申し上げると“演出”も入っている。あれを感情全開でやったら逮捕されていただろう。“警察24時”のような番組が視聴率を取れるのと同じで、ある程度、えっ?となるようなことをしないと、人々は見てくれない。そこは意外と冷静にやっている」。(『ABEMA Prime』より)
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