サラリーマンの手取り給与を圧迫する天引きの「社会保険料」、あなたは把握してる? NHK党・浜田議員「給与税に変更すべき」税理士「学校教育でも隠されている」
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 あなたは給与明細のうち、“天引き”されている項目や、その金額をどれだけ把握しているだろうか。40歳になれば介護保険料も上乗せとなり、人によっては所得税や住民税よりも大きな控除額になる場合がある「社会保険料」(健康保険料、厚生年金保険料)について、どれだけ意識をしているだろうか。

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サラリーマンの手取り給与を圧迫する天引きの「社会保険料」、あなたは把握してる? NHK党・浜田議員「給与税に変更すべき」税理士「学校教育でも隠されている」

 消費税の増税をめぐっては政治・メディア・国民が賛成か反対かを巡って大騒ぎになる一方、実は社会保険料の引き上げには国会の承認の必要がないため、給与が上がらない“失われた30年”にあっても、知らず知らずのうちに右肩上がりを続け、今年10月には再び増額されることも決まっている。

■「学校でも、ひた隠すしにするかのように全く教えてこなかった」

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 19日の『ABEMA Prime』に出演したテレビ朝日の平石アナウンサーは「私は簿記2級も持っているし、数字は好きな方だ。それでも社会保険料については“どうにもならないものだ”という思いがあって見ていなかった」、タレントの福岡みなみは「去年から自分で会社を始めたので、企業としても社会保険料を負担しているが、やっぱり普通の人の知らないところで取られているものだな、という感覚がある」と話す。

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 書籍やYouTubeを通じ、お金に関する知識をわかりやすく解説している税理士の大河内薫氏は「皆さん、“税”と付いているものには過敏になる。しかし給料は天引きされた後の金額が振り込まれてくるし、“社会保険料”と言われると“うん?”となるだろう。知っている人は知っている。でも、ほとんどの国民は仕組みからして知らない。この、人々が理解していないというところに付け込んで、と言ってしまうと良くないかもしれないが、少子高齢化で社会保障費の予算を確保しなければならないので、“じゃあ上げておこう。だって本当に必要なんだもん”ということで上げていっているのだと思う」と説明する。

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 「例えば消費税を上げようとすれば不満の声が上がる。でも社会保険料を上げようとしても不満の声が上がらないのは、学校でも、ひた隠しにするかのように全く教えてこなかったからだ。しかしこれは人生に大きく関わる問題だ。例えばサラリーマンであれば、副業の部分には社会保険料がかからない。つまり残業をゼロにして、その時間を副業に充てて稼げば、同じ額を稼いでも控除される社会保険料は安くなる。そういうことを知ってほしいと思って、お金の教育をやっている」。

■「名称変更や社会保障費の引き下げを訴える政党があってもいい」

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 こうした状況に対し国会の中から一石を投じようとしているのが、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で(現・NHK受信料を支払わない国民を守る党)」所属の浜田聡参議院議員だ。12日、Twitterに「社会保険料を(米国など海外諸国に合わせて)「給与税」へと名称変更する」という案について投稿、話題を呼んでいる。

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  「そもそも社会保険料を引き上げるのに国会の議決、つまり国会議員が反対・賛成に票を投じていないということも原因の一つではないか。また、最終的には厚生労働大臣が決めることなので、本来であれば自民党が批判されてしかるべきだ。我々は“NHK党”なので、やっぱりNHK問題だが、こういうことを訴える政党があってもいいと思っている。

 まず税にすることで、“国会での議決が必要だ”ということを意識してもらう。また、“保険料”のままでは”何かリターンがあるかもしれない”という意識が働いてしまうので、“取られるものだ”という“諦め”がつきやすいようにする。その結果、現役世代の負担が増えることになるかもしれない。そこは思い切って社会保障費を下げることを提示していくことも大事だろう、日本の官僚はなんだかんだ言って優秀なので、頼ってみるというのも一つの手だと思う。

 いずれにしろ、我々の案が支持されるかに関しては分からない。それでも現時点でこういうことを言い出す政党がないからこそ、まずは案を作って発信し、国民の意見を聞いていくことが大切ではないかと思っている」。

■「誰かにしわ寄せがいくことになる。言える人はいないだろう」。

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 リディラバ代表の安部敏樹氏は「正直な話、ある種の“国家的な詐欺”に近いようなところがあると思うし、厚労大臣が国会で質疑に応じ、メディアもしっかりと報じる、というのがあるべき姿だろう。一方で、国民の側は厳しい現実が背景にあることを直視し、痛みをいかに分かち合っていくかを議論しなければならない。その意味で、浜田さんの問題提起には共感できる部分もある」と話す。

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 「若い世代の手取りをいかに増やしていくか、という観点からも議論ができると思う。未来への希望がなければ、子どもを生もうとは思えない。例えば10年、20年くらいのスパンで20~30代の保険料を半分にし、この数値目標までいったら段階的に変更していくなど、長期的なシナリオを作る必要があるだろう」(安部氏)。

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 しかし慶應義塾大学特別招聘教授の夏野剛氏は「今の仕組みで今までやってきたし、70代、80代の方々も自分たちが積み上げてきたものが、予定の利率に応じてもらえるのが当然だと思っている。もちろん、設定には無理があったが、約束している以上は仕方が無いし、結局、財源の話になると税金の負担を増やす以外の解がない。国債を発行するにしても、20年以内に死ぬような人のためにというのは、国としては絶対にできない。だから野党も取り上げないし、メディアでも論争にならない」と反論。

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 「独裁的にやろうとするのなら、安部さんが言うように20代の社会保険料を抑えるとか、一定の収入がある方の年金支給額をカットするなども考えられる。しかし“俺の払った分はどうなるんだ”という反発の声が必ず起きてくるし、誰かにしわ寄せがいくことになる。そういうことを言える人は誰もいないだろう」。

■「この体たらくを最終的に選択してきたのは国民自身だ」

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  岸田総理は今週、施政方針演説で「若者世代の負担増の抑制、勤労者皆保険など持続的な社会保険制度の構築に向け議論を進める」と述べており、経団連も、今年の春闘では積極的に賃上げを促す方針を明らかにしている。

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 夏野氏は「安倍政権が2%のインフレを起こしたいと言っていたのは、給料も上げていくということだった。なぜなら、年金は物価と一緒に収入も上がっていくということを前提に作られた仕組みだからだ。しかし日本はこの25年間、“インフレ率ゼロ”、ほとんど成長していないという、極めて特異な経済状態を維持してきた。この体たらくは誰のせいでもないし、予想していなかったことだが、最終的に選択してきたのは国民自身だ。

 給与が上がらない理由も、潰れてもいい企業でも“かわいそうだ”と言って助けてしまってきたからだ。企業も、競争力や利益を上げることよりも雇用を維持することが大事だということを課せられてきた。だからリストラをした経営者が叩かれる。しかし、それでは新陳代謝は起こらない。同業種の会社が同じ業界にたくさんあるのは先進国で日本だけ。それぞれに役員がいて、それぞれに管理職がいる。本当は1社分でいい業界だってあるかもしれない」と主張。

 その上で「一時期、老後に2000万円が必要だというモデルケースの試算が報道され、大騒ぎになった。しかし、“俺、大丈夫なんだろうか”と我が事として考えてもらうためにも、ああいう報道はもっとされるべきだ。そしてアメリカなどでは、人生ではこういうふうにお金が得られて、こういうところに必要で…という金融教育を学校で行われている」と指摘した。

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 安部氏は「個人が負担しているお金を突き詰めていく、国が言っているような大きな話の知識も必要になる。それこそ、さっき夏野さんが言ったインフレの話についても、“希望的観測だったんじゃないの?”と疑えるぐらいリテラシーを身に着けて行く必要もあると思う」、大河内氏も「本屋さんでお金の本が増え、iDeCo(個人型確定拠出年金)、NISA(少額投資非課税制度)にスポットライトが当たったのは、確かに2000万円の報道の頃からだったと思う。中国やイギリスでも、投資について知った上で社会に出ていくので、全く違う」と話していた。(『ABEMA Prime』より)

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