1月24日(月)放送の『ABEMA Prime』で、睡眠薬を大量服用した元国会議員が救急搬送されたことについて、一部メディアが追い打ちをかけるかのように批判的に報道している事例を紹介。
センセーショナルな見出しにより、インターネット上で誹謗中傷コメントが集まってしまう風潮について、精神科医の井上智介も交え話し合った。
多数の報道番組に出演する、お笑い芸人のカンニング竹山は「ワイドショーやこの番組をはじめとするインターネット配信の番組で、視聴者に意見を送ってもらい、視聴者と協力して番組を作っているものが多数ある。『ネット上ではこういう意見があります』と誹謗中傷コメントを取り上げることは余計だと思うけど、視聴者から寄せられたどの意見をチョイスして取り上げるのか?SNSの民意をどのように選べばいいのか?と、いつも悩んでしまう」と心情を吐露。この話を受けて、ジャーナリストの佐々木俊尚は「ネットは専門的な知能の集まりという見方もある。その知性や能力を上手くすくい上げる仕組みにして、誹謗中傷ではなく、そういうものを拾えばいい」と自身の考えを語った。竹山は「センセーショナルなものばかり取り上げすぎだ、と…」と考える様子を見せた。
また、竹山は「メディアの報じ方・出来事の見方を変えていった方が良いと思うが、今のメディアの伝え方の風潮は『“死ぬのは良くない”と言わない方が良い』とされている気がする。極端な話をすると、『“親より先に死ぬのはダメだ”と発言しないように』と言われたことがある」と切り出し、「『あまり深掘りをしないように』と言われるけど、それで困っている人を救えるのかな?と思うことがある。メディアはどう伝えれば良いのか、最近すごく悩むんです」と苦悩を打ち明けた。
この悩みに対し、井上は「メディアと当事者の間には距離がある。遠いところから『死んだらダメ』とメッセージを届けられると当事者たちは苦しい。当事者たちからすると、死ぬことはある種の解決策であって、それを『やっちゃダメ』だと言われると辛いところがある。だから、メディアがそれをあまり言わない方が良いという風潮は一理あるのではないか」とし、続けて「メディアが何をできるのかと言うと、身近なところに目を向ける方に誘導してほしい。僕は『身近な3人にSOSを出してほしい』と伝えていて、3人に助けを求めたら、力になってくれたり心配してくれたりする人が1人はいる。遠いところから近いところに目を向けるような声かけをメディアがしてくれると、当事者たちも救われることがあるのかなと思います」と提案した。
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