
1月16日、ABEMAの恋愛番組『恋愛ドラマな恋がしたい~Kissing the tears away~』(以下、『ドラ恋』)が最終回を迎えた。期待の若手俳優たちが毎回キスシーンのある恋愛ドラマの撮影をしながら、本当の恋をしていく様を追いかける同番組。毎回、芝居と恋愛に向き合う俳優たちの真剣な姿が注目を集めている。
【動画】2組のカップル誕生「恋愛ドラマな恋がしたい ~Kissing the tears away~」
三角関係、一方通行の恋、突然の心変わりなど、怒涛の恋愛模様が繰り広げられた今シーズン。ドラマ最終話は、意中の相手と2人きりで出演できる告白ドラマ。本気の想いがある人なら誰でもできるという方法で、メンバー8人全員が本気の告白をし、2組のカップルが誕生した。お互いに一度は心が揺れながらも、最後には両想いとなった永岡拓真(以下:たくま)と中村加弥乃(以下:かやの)に、ドラ恋の思い出やお互いに対しての気持ちを語ってもらった。

――本日はよろしくお願いいたします。今シーズンの『ドラ恋』もとても面白くて刺激的でした。まずは出演した率直なご感想からお願いします。
たくま:僕は役者としてもう一度再スタートしたいという気持ちが芽生えたときの番組出演でした。改めてお芝居の楽しさを知ることができて、お芝居を続けたいと思うことができました。応援してくれた視聴者の皆さん、共同生活を過ごしたメンバー7人に感謝の気持ちでいっぱいです。
かやの: 覚悟はしていたつもりでしたが、想像をはるかに超えてしんどかったです。精神的にも体力的にもハードで。でもそれを上回るくらい、人生でなかなか経験できないようなことをたくさんやらせてもらったし、役者としても人としても女性としても、刺激的な日々でした。たくまと同じで、本当に感謝しかないです。
――視聴者としても大変さは伝わってきました。とくにどのあたりがとくにハードだったんでしょうか。
かやの:いろいろありますが、最初は主役を取れないことがきつかったです。たくまが私と取りたいと思ってくれているのがわかっているのに取れないというダブルの辛さもありました。しかも、初めて主役を取れたときにも私が相手を指名しないといけない状況。主役を取れていない人がほかにもいるんですよ。そこでたくまを指名するのがどれだけ辛いことだったか…。その前日には、たくまから「ナナ(織田奈那)とやりたい」って言われてすごく複雑な気持ちになりました。最後のほうでは、たくまのことを好きだって言ってるのに、ほかの人を魅力的だと思ってしまったり。そんな自分が嫌になっちゃって。3大しんどいはそこだと思います。

――3大しんどいがあったんですね。渦中のたくまさんはいかがでしたか?
たくま:初めましての人たちとの共同生活で、カメラが回っている状態に慣れるまでが大変でした。男性メンバーの最年長だったこともあって、盛り上げないといけないとか、勝手に使命感もあって。あとはかやのと同じで主演を取らないといけないプレッシャー。寝るときも台本のことを考えていました。
――主演を取るというプレッシャーは相当ですね。かやのさんは、たくまさんによってかなり辛い目にあったようですが、たくまさんは恋愛の面ではいかがでしたか。
かやの:しんどいことなんてあった?
たくま:なんかあったかな…(笑)。お芝居上の好き、日常での好き、主演を取れないことへのプレッシャー、いろんな感情がごちゃごちゃになっちゃって「好きっ て何だろう」って自問自答している状態が続いていました。

――そんな中でも、やっぱりお相手のことが好きだという瞬間があったんですよね。どのタイミングで好きだという気持ちに気付きましたか?
たくま:僕は一貫して2人で主演を取りたいと思っていたのはかやのだったので。
かやの:えええ(笑)?ナナとやりたいって言ってたじゃん。
たくま:それでも、かやのと一緒にやりたい気持ちは変わってないっていうのは、伝えていたと思うよ。
かやの:でも、ナナとやりたいって言ったわけじゃないですか。それは全国の人が聞いてるんだから!(笑)
――(笑)。たくまさん、真相は?
たくま:中間告白でナナから告白してもらったときに、ほかの人とペアを組んでみるのも必要かもしれないと思ったんです。ずっとかやのとペアを組んでいたので、違う人と組むことでなにかお芝居にも変化が生まれるのかもしれないと。なので「ナナとも組んでみたい」と言ったんです。でもかやのと主演を取りたいっていう気持ちはずっとあったことは間違いないことなので…あれ、なんの話だっけ?
――(笑)。どのタイミングでかやのさんのことを好きだと気づいたんでしょうか?
たくま:頼ってくれるし、頼れる存在。そういう人は、なかなかいなかったので、最初から特別な人だなとは思っていました。好きだと気付いたのは、ドラマ6話でルイ(川合ルイ)とかやのの主演の姿をモニタリングで見たときです。ふとした2人の会話を聞いたり、かやのの表情を見たときに、すごくざわざわしました。モニタリング室でしばらくこの気持ちが何なのか考えてぼーっとしちゃって。ケン(島津見)からは「体調悪い?」って心配されるほどでした。
――そんなことが起きていたんですね。かやのさんはどのタイミングだったんですか。
かやの: 3話のオーディションでペアを組んで主演を取れずに、リビングでみんなと過ごしていたときです。さっきまでずっと2人で一緒にいたのに、リビングでほかの女の子とも楽しそうにしてるわけですよ。それを見たときに、「あれ?何だろうこの感情は…」って。部屋に戻っても眠れなくて「あ。私、好きなんだ」って思いました。

――2人とも嫉妬に近い感情で恋心に気づいたんですね。かやのさんは、ルイさんに心が揺れた瞬間もありましたが。
かやの:実は、最終告白をルイにするつもりだったんです。でも、たくまとナナが一緒にいるところを想像したら耐えられなくて、涙がわって出てきちゃって。ダメだ、本当に好きなんだって気づきました。たくまに決めたのは本当に告白の直前のことでした。
――2人がカップルになって本当によかったです。たくまさんは、かやのさんの気持ちがルイさんに向いていることへの不安はありましたか。
たくま:不安な気持ちは正直なかったですね。
かやの:絶対に私が自分のところにくるって思っていたってことだよね。
たくま:(笑)。信じていた部分はあったので。でも、それより自分が気持ちを伝えることが苦手なので。ちゃんと伝えようとずっと考えていて余裕がなかったというか。
かやの:ビックリしました。私から告白するつもりだったのに「たくまが先に喋りだした!」みたいな。
たくま:確かに、お互いが告白しようとしていたから。

――かやのさんは、たくまさんの告白のときに頭を抱えていましたが、あれはどういった心情だったんでしょうか。
かやの:なんか面白くなっちゃったんですよ。
たくま:なんでだよ!おかしいでしょ。
かやの:選んだ言葉が全く一緒だったんですよ。私は自分がたくまの隣にいたいなって思っていて。たくまも、かやのの隣にいたいって言ってくれたので。あ、同じこと考えてたんだって思ったら面白くなっちゃいました。
――同じ思いを持っていたことが嬉しかったんですね。思いを伝えた後の演技じゃないキスはいかがでしたか。
かやの:安心しました。ずっと激しい感情が続いていたので、目の前にたくまがいて、たくまの気持ちもここにあるんだって思ったら、穏やかな気持ちになりましたし。
たくま:僕は逆に緊張しましたね。ずっと芝居のペアとして過ごしてきて、主演を取って演じたキスは、好きな人同士じゃなくてあてつけのキス。両想いのキスは初めてだったので、ほんと、緊張しました。オンエアを見て、自分の顔が引きつってるのがわかりました。
かやの:私もオンエアでたくまの顔がこわばっているのを見て「嫌なのかな?」って思いましたもん。そっか、緊張してたんだね。
――誤解が解けてよかったです(笑)。撮影終了後には2人でデートはされましたか。
かやの:私の地元のお好み焼き屋さんに行ったよね。
たくま:あのときの気持ちはこうだったとか、ああだったとか、答え合わせみたいなことができて楽しかったです。

――最後にドラ恋ファンのみなさまにメッセージをお願いします。
たくま:メンバー8人を応援してくれてありがとうございます、という思いが一番です。あとはこれからも8人を、ドラ恋を超えて、応援してもらえたらうれしいです!
かやの:当時辛かったこととかいろいろあったけど、視聴者のみなさんが一緒に喜んでくれたり、泣いてくれたり、ときに怒ってくれたり。一人で抱えていたものを共有してもらえて嬉しかったし、反応を見るのも楽しかったです。これからもみなさんの前に出られるようなお仕事をしていきたいなって思うので、応援してください。
――ありがとうございます。お2人のご活躍を期待しています!
取材:文:氏家裕子
写真:山口真由子