漫画『のだめカンタービレ』新装版の“表現修正”はアリ? ひろゆき氏「逆に不自然」「答えはない」
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 漫画「のだめカンタービレ」の新装版が話題になっている。

 クラシックを学ぶ音大生の青春が描かれ、ドラマ化やアニメ化されている大人気漫画『のだめカンタービレ』。新装版では、女性好きの男性キャラクターが「背後から女性の“胸”をつかむ」描写が「背後から“肩”をつかむ」に修正されている。

【映像】首を締めているように見える…? 『のだめカンタービレ』旧版と新版の比較(冒頭~)

 この修正について、作者の二ノ宮知子氏はTwitterで「久々に見たら、自分が引いたので、ちょっと直しましたよ」「コンプラとかじゃないです」とコメント。Twitterにさまざまな意見が寄せられる中、ニュース番組『ABEMA Prime』に出演した落語家の林家つる子は「先生のセンスで今回はこうしたのかなと思う」と意見。「こういう問題は本当に『笑えるか笑えないか』がすごくポイントになる。落語の話でもそういう笑いを前提にしているネタはある。私はそれを言われたことで女性軽視されているとも思わないし、過去のネタを聞いてもそうは思わないので、無理に変える必要はないと思う」と落語家の観点から語った。

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 一方で、ネット掲示板『2ちゃんねる』創設者のひろゆき氏は「(修正後の)コマを見ると首を絞めにいってるようにしか見えない」と話す。「後ろから近づいて反対側の肩に手を回す人はいないんじゃないか。説明を聞くと分かるが、それがない状態の新しいコマだけを見て『この人なんでこうやって首を抱えてるのか』と思う。逆に不自然だ」と指摘した。

 本作が女性漫画誌『Kiss』(講談社)にて連載されたのは2001年から2010年。該当のコマが掲載された旧版11巻は2005年に発売された。ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「つい最近みたいな印象があるが、17年前にスマホはなかった」と言及。「TwitterやFacebookはあったが、普及していなかった。たしかに今見ると、胸を触っているのはちょっと異様な感じはする。(旧版の発売から)たった17年経っただけでこんなに感覚が変わるのか、と。だから時代の変化は面白い」と語った。

漫画『のだめカンタービレ』新装版の“表現修正”はアリ? ひろゆき氏「逆に不自然」「答えはない」
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 その上で、佐々木氏は「ただ、新装版として、作品をどうやって見るか。たとえば昭和30年代とか40年代に発行された漫画が古書であったとして『表現がけしからん』となったら、その昭和時代の作品として、過去の“遺作”だった場合、改ざんは許されないだろう」と指摘。「だが『のだめカンタービレ』は今でも流通して、読まれている漫画だ。それを新装版として出すということで、過去の作品ではなく、現代の漫画として捉える。そうすると、ご本人が描いているのだし、やっぱり今の感覚に合わせて描き直すことは十分あり得る」と見方を示した。

 ジャーナリストの堀潤氏は「なんでもかんでも1人の作者に背負わせるのはやめたほうがいい」と意見。「それこそ個人の表現活動だし、そこにあらゆる社会的批判を全部乗せていく必要はないと思う」と述べ、「ちゃんと比較できるものを刻んだ意味で、旧版・新版を時代に残すのは良い判断だと思う」とコメントした。

漫画『のだめカンタービレ』新装版の“表現修正”はアリ? ひろゆき氏「逆に不自然」「答えはない」
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 スタジオの意見を聞いたひろゆき氏は「おそらく答えがあるわけではない」とした上で「古いバージョンをなくそうとするというのは、僕はよくないと思う」と話す。「古いバージョンは古いバージョンとして残して、(新しいバージョンは)別にいくらでも変えていいんじゃないかなと思う」と述べた。(『ABEMA Prime』より)

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