>>日用品の広告は大人にリーチするだけでいいの? データで見えてくる家庭内の“銘柄決定権の分散化”(前編)を読む

ティーン世代が今注目しているトレンドを深掘り

――日用品の売り上げにティーン世代の意見が大きく関わっていると言われています。今、みなさんの周りで流行っていることを教えてください。

もねさん:私はK-POPが好きなので、友達とSNSや動画をよく見ています。周りで人気なのはIVEのウォニョンちゃんやNewsJeansです。

えなさん:私はJ-POP派です。昨年レコード大賞を受賞した、Mrs. GREEN APPLE は周りの友達もよく聴いていました。あとはなにわ男子とか?

あやみさん:私は恋愛番組をよく観ています。「ABEMA」の『今日好き(今日、好きになりました。)』シリーズだったり、『オオカミには騙されない』シリーズは同世代が出演しているので、周りでも観ている子が多かったです。

【写真・画像】座談会レポート【Z世代マーケティング】ティーンの日用品お買い物事情「家族で使うものは私が選ぶ」が半数以上 1枚目

めいさん:化粧品だと、韓国コスメを使っている人が多いです。最近はコンビニで買えるものもあるので、手軽なのが人気の要因だと思います。

ファッションもプチプラブランドが人気です。推しが使っているブランドにも憧れますが、やっぱり周りでよく使われているのはプチプラ系が多いですね。

ここさん:推しが使っている商品に似ているものをプチプラブランドで探すこともあります。

もねさん:最近流行っているもので言うと、インスタとかTikTokで「猫プリン」がめっちゃ流行ってます!スプーンでつつくとぷるぷる震えてかわいいんです。

みくさん:あとはアサイーボウルとか?モデルさんがおすすめしていたとかが大きいのかな。あとはYouTuberが実際に作ってみた動画をアップしていて、家でも作れるんだと知ってチャレンジしてみたりもしましたね。

購入選択権はティーンの意見が反映されている家庭が多数

――家族と一緒に使う日用品を購入する際、ティーンの意見が反映されやすいとのことですが、みなさんのご自宅ではどうでしょうか?

もねさん:シャンプー、歯磨き粉、リビングのフレグランスなどを自分で選んでいます。香りがするものや毎日使うものはこだわりたいので、家族が使うものだとしても自分で選びます!

ここさん:私の家では家族全員違うシャンプーを使っているので、自然と自分で使うものは自分で選ぶようになりました。化粧水やシャンプーなど、自分の肌質や髪質に合った商品を使いたかったので。

まなさん:私も自分で選ぶほどではないですが、親と買い物に行くときは、とりあえずかわいいものを選んで買ってもらっています。見た目重視です!

――では、親に買ってもらうものはどのようなものですか?

もねさん:家電は親がメーカーやブランドにこだわるので、決定権はありません。家電や洗剤など、家事に関わるものは親が選んでいます。

めいさん:私は友達とご飯を食べたり、プリクラを撮ったりすることにお金を使うことが多いので、「物」にお金を使うことはあまりないかも。家族全員が使うものは、親に買ってもらっています。

購入のきっかけは推し、決め手となるのは口コミ

――自分で選んでいる人はどうやって商品を探しているのでしょうか?

もねさん:まず気になるのは推しや有名人が使っている商品。テレビやYouTubeなどのコンテンツを観て気になった人のSNSを見ると、使っている商品を紹介していることが多いので、そこで商品名を知ってから検索しています。

めいさん:SNSで推しが商品を紹介しているページでは、必ずコメント欄もチェックします。そのあとに、口コミサイトを確認しています。

まなさん:私は推しのバレーボール選手がいて、試合中継で使っていたハンドクリームを色違いで全色買っちゃいました(笑)

――「推し」は何で見つけることが多いですか?

えなさん:アイドルはTikTokやYouTubeのショート動画で見ることが多いです。自分がもともと好きだった推しだけではなく、いろんな動画が流れてくるので新しい人も見つけやすいんです。

みくさん:恋愛番組にハマっているんですが、もともとSNSなどで見て推しだった子が出ていたり、恋愛番組に出ている子が推しになることもあります。

もねさん:でも、推しが使っているだけでその商品を買ったりはしません。最近はステマとかもあるので…。きっかけは推しやインフルエンサーですが、決め手は口コミや友人からのおすすめですね。

――推しやインフルエンサーの意見も大事ですが、購入の決め手となる世間の口コミや友人のおすすめはさらに重要という事ですね、ありがとうございました。

*****

 ティーンのリアルな本音を聞いたところ、実際に家庭内の日用品における購入決定権に影響を及ぼしているという調査データと同様の結果が見受けられた。大人をターゲットとしたものだけではなく、ティーンの特性を意識したマーケティングは1つの施策として検討しても良さそうだ。