ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続くなか、国連のグテーレス事務総長は「核戦争が起こり得る」として、危機感をにじませたうえで、「この戦争に勝者はない。敗者だけだ」と述べ、即時停戦を訴えた。
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ロシアによるウクライナへの侵攻は、核戦争にまで発展するのだろうか。ニュース番組『ABEMAヒルズ』は、ウクライナ出身で国際政治学者のグレンコ・アンドリー氏に話を伺った。
「核戦争に発展する可能性は、現状は低い。理由は、ロシア対NATO(北大西洋条約機構)になるからだ。小規模な衝突ではなく、大規模な戦争になった場合(NATOが戦争に参加)もあると思うが、現時点でNATO加盟国にロシアが攻撃していないので、ロシアとNATOの直接対立の可能性は、あるとはいえ少ない。ただ、核攻撃があり得る場合、ウクライナ国内だけが攻撃を受けるだろう。ウクライナは、NATOに加盟しておらず、核も所持していないので、核の報復ができない。それに対し、ウクライナはNATO加盟国ではないから、NATOが核攻撃で反撃する義務はない」
また、日本周辺でロシアの動きが活発化している。11日、ロシア海軍が津軽海峡を通過。14日には、ロシア軍の潜水艦などを北海道で確認した。こうした動きにアンドリー氏は、日本も毅然として対応していく必要があるという。
「ロシアの動きは、日本に対する脅し。西洋諸国は現在、ロシアに対して様々な制裁の実施やウクライナへの支援をしている。そこに日本が積極的に参加しないように牽制している。また、日本が性質上、国際的な紛争に関わりたくない、対立をあまり望んでいないことをロシアはわかっているので、その姿勢を利用して『ウクライナを支援すると、ロシアと対立するぞ』というのを脅しかけている。日本は、それに対して屈せず、アメリカなどと同様の制裁を科すことが大事」
(『ABEMAヒルズ』より)
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