ブランド品に「これ本物なの?」と聞かれて…ドンキ社員YouTuber「さとぺん」の“攻めすぎない”姿勢
【映像】筋肉をつける! さとぺんの「ドンキ2カ月チャレンジ」(3:45ごろ〜)
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 サービスを知ってもらうために、いまや企業の動画活用が当たり前になった。それぞれの会社が趣向をこらした個性的な動画を発信する中、ある企業の動画が話題を集めている。

「どうもー!はじめましてー!ドンチューバ―のさとぺんです。このたびドン・キホーテが動画を上げていくことになりました」(DonTube第1回より)

【映像】「ドンキのブランド品は怪しい!」→プロの鑑定士に依頼してみた

 去年7月、ディスカウントチェーンの「ドン・キホーテ」が、YouTubeでスタートさせた新しいコンテンツ「DonTube(ドンチューブ)」。YouTuberのさとぺんさんが「ドンチューバ―」と名乗り、ドン・キホーテに関する情報を毎週発信していくチャンネルだ。

 このさとぺんさん、実は現役のドン・キホーテ社員。ある日、役員秘書として経営をサポートする業務を担当していた際、突然、上司から軽いノリでYouTuberに任命されたという。

「専務や常務の役員秘書をやってました。秘書からYouTuberになりました(笑)。『できるわけねーだろ』っていうのがそもそもあって。僕は人前で話すのが全然得意じゃないですし、どっちかっていうと、裏方の仕事をずっといろいろやってきて。ただ、引くに引けないところもあって『もう乗りかかった船だ』みたいな感じで始めました」

 最初は手探りで始めた動画作り。それも回を重ねるごとに徐々に慣れてきた。中でも特に思い入れのある配信が、ブランド品の鑑定をプロの鑑定士に依頼した動画だ。

ブランド品に「これ本物なの?」と聞かれて…ドンキ社員YouTuber「さとぺん」の“攻めすぎない”姿勢
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 実際にDonTubeでは、さとぺんさんが「ドンキのブランド品って正直怪しいと思ってんすよね」と発言。プロの鑑定士を呼び、ドン・キホーテで販売しているブランド品を鑑定していった。

「僕が店舗でブランド品を売ってて、やっぱりお客様から『これ本物なの?』って言われるんですよね。そういうところが払拭できる動画できたらいいなと思って『おし、やっちゃおう』って撮ったんです」

 ただ、内容が内容だけに、撮影後、社内のコンセンサスをとるため、各部署を奔走。撮影したシーンの多くが使用できなかったりと、動画公開までかなりの苦労を要したという。

「買う側はきっとコレを知りたいはず」

 そう思ったさとぺんさんは、あくまでも「顧客視点」でドンチューバ―活動を続けた。時々、企画内容に寄せられる「攻めすぎ」の声について、どう思っているのだろうか。

ブランド品に「これ本物なの?」と聞かれて…ドンキ社員YouTuber「さとぺん」の“攻めすぎない”姿勢
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「正直、僕としてはあまり攻めてる気はないんですよ。やっぱりそのYouTubeって『挑戦』『チャレンジ』みたいなイメージがあって。YouTuberらしい企画も大事ですが、うちの強みはやっぱりドン・キホーテという軸なんです。まずは動画を見てもらって『ドンキがこんなことやってるんだ』とか『ドンキまだまだ面白いじゃん』っていうところが伝わればいいかなと思ってます」

 コンプライアンスは守りつつ、自由に楽しい動画を作っていきたいというさとぺんさん。インタビューを放送したニュース番組「ABEMAヒルズ」では、世界ゆるスポーツ協会代表で『マイノリティデザイン』著者の澤田智洋氏は「昨今の企業活動は“裏表がない”が非常に大切だ」と話す。

ブランド品に「これ本物なの?」と聞かれて…ドンキ社員YouTuber「さとぺん」の“攻めすぎない”姿勢
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「どこで部品を調達しているか、どういうサプライチェーンを経て店頭に商品が並んでいるかなど、裏側を見せていくことで支持を得るような時代です。『DonTube』の取り組みは、時代に合ったやり方だと思います」

 その上で澤田氏は「1つの動画が株価に影響する時代だ」とコメント。ネット戦略で陥りがちな罠について、こう話す。

「企業のネット戦略は『失点しない』『炎上しない』が前提になります。1つの“失点”で企業の株価がドーンと下がるような時代なので、かなりシビアです。同時に、どうユニークな点を決めるかが重要になります。ただ、失点を恐れて、受け身の姿勢が良いサービスにつながるかというと、そうではありません。企業はサッカーと違って多くのチームメイトがいます。倫理的に問題ないかチェックする人がいたり、失点を防ぐ担当をちゃんと作るなど、役割を分けた運用ができるはずです」

(「ABEMAヒルズ」より)

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