節電で「ヤシマ作戦」トレンド入り “特務機関NERV”の呼びかけは「連想記憶」が関係?
【映像】「ヤシマ作戦」消灯した東京タワーの様子(0:28ごろ)
この記事の写真をみる(3枚)

 23日、政府は東京電力の管内を対象にした「電力需給ひっ迫警報」を同日午前11時に解除した。

【映像】“ヤシマ作戦”だ! 特務機関NERVが投稿した《緊急 電力逼迫警報》のツイート

 政府は22日、東京電力管内の電力の需給が厳しいとして、初めて「電力需給ひっ迫警報」を発令。家庭や企業、自治体などに節電を呼びかけていたが、23日になって、天候の回復などを背景に需給が改善し、午前11時に解除した。

 各メディアが一斉に節電を呼びかけた中、話題になったのは、さまざまな防災情報の速報をアプリやTwitterで配信している特務機関NERV(@UN_NERV)の投稿だ。

節電で「ヤシマ作戦」トレンド入り “特務機関NERV”の呼びかけは「連想記憶」が関係?
拡大する

 同アカウントは、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する組織「特務機関NERV」がモチーフ。同アカウントが「緊急のお知らせ」として節電を呼びかけると、Twitterではアニメファンを中心に「みんなでヤシマ作戦(節電)」「ヤシマ作戦協力します!」といった投稿が殺到し、一時「ヤシマ作戦」がTwitterトレンド入りするなど、大きな話題になった。

 臨床心理士で明星大学心理学部准教授の藤井靖氏は、同アカウントについて「災害時の情報発信において、正確性や速報性を伴わせることも含め、当初から極めて真剣に取り組んでいるアカウントだ」とコメント。「その前提に対する一定の信頼性があった上で、今回は特務機関NERVのフォロワー等が『ヤシマ作戦』といったユーモアやウィットを持って声を上げ、より拡散された。心理的なメカニズムとしては“おやじギャグ”と近いところがあり、言葉遊びのように『AとBを結びつける』あるいは『Aから連想されたB』を面白いと感じた人たちを中心に拡散が広がったのだろう」と分析した。

節電で「ヤシマ作戦」トレンド入り “特務機関NERV”の呼びかけは「連想記憶」が関係?
拡大する

 今回、トレンド入りしたヤシマ作戦もいわば“連想記憶”であり、NERVの投稿内容を契機として、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の世界観と今回の停電危機を瞬間的に結びつけたものだと考えられるという。

 藤井氏によると「脳の中で連想記憶が活性化することで、気持ち良さを感じたり、より記憶しやすい対象になったりする」といい、「“おばさんギャグ”とは言わないように、一般的な傾向として、女性より男性のほうが、何かと何かを結びつけて思い浮かべ、気持ち良くなれるという思考回路になりやすいと考えられている。もしかしたら今回の『ヤシマ作戦』に対して“いいね”や“リツイート”をした人の多くが男性、特におじさんだった可能性もある」と述べた。(『ABEMAヒルズ』より)

【映像】「電力需給ひっ迫警報」Twitterで“ヤシマ作戦”がトレンド入り
【映像】「電力需給ひっ迫警報」Twitterで“ヤシマ作戦”がトレンド入り
【衝撃映像】“青い稲妻”走る竜巻が発生 一時約5万軒が停電 アメリカ
【衝撃映像】“青い稲妻”走る竜巻が発生 一時約5万軒が停電 アメリカ
【映像】地下施設ある『緊急一時避難施設』港区には1カ所のみ…有事の備えは?
【映像】地下施設ある『緊急一時避難施設』港区には1カ所のみ…有事の備えは?
“停電回避”の立役者「揚水発電」って何?
この記事の写真をみる(3枚)