2023年をもって解散を発表している、楽器を持たないパンクバンドBiSHのモモコグミカンパニー。BiSHの楽曲で最も多く作詞を担当し、2018年、2020年にエッセー集を2冊発売。そして、先月18日小説家デビューした。
【映像】「課題や未熟な部分が痛いほど…」モモコが次回作への思い
小説のタイトルは『御伽の国のみくる』。アイドルになりたいという夢に、もがき、悩み、苦しみながらメイドカフェで働く主人公『友美』の葛藤を描いている。
『ABEMAエンタメ』では、そんなモモコグミカンパニーに単独インタビューを実施。小説家デビューするまでの決意や作品にかけた思い、執筆活動秘話について明かした。
――小説デビューの素直な思いを教えてください。
BiSH解散を宣告されてから、自分が好きだった書くことにもう一度ちゃんと向き合ってみようと思いました。ちゃんとこうやって形にする事ができたのがすごく今後の自信につながったので良かったなと思っています。
――小説のテーマや自身の重ねた部分はありましたか?
私と近い話と思われがちかもしれないですが、私にとっては自分が描きやすいテーマではあったけど、別に実体験を書いたわけではなく、結構空想が入っているなという感じです。
――小説の登場人物にモデルはいないのでしょうか?
いないですね。いないけれど、私としては全員自分っぽいなと思うけど、違うなとも思うので、特定の誰かとかは本当にいないですね。自分を重ね合わせる存在としても。
――作品の中で共感できる部分はありましたか?
何でもない人間って何かにすがりたい人が結構多いんじゃないかなと。『御伽の国のみくる』の登場人物全員もお守りにすがっていたりとか…。生きる上で何かにすがらないと生きていけない人は結構多いと思うんです。自分自身も書いている中で、すごく小説書くことに助けられていたり、物語に助けられていたりしたので、そういうことを一緒に考えてもらえたら嬉しいなと思います。
――執筆作業などものを作るときのルーティーンがあれば教えてください。
小説に関しては、早朝に起きて書いていましたね。雑念がないというか、スマホも別に通知が来ないし、外も静かだしということで。
――朝は頭がまわらないイメージですが、そんなことはなかったのですね。
朝の方が全然クリアで、一日生きてきて夜に書くと、その日の自分の思いとかが反映されて、日記みたいになる気がするんです。小説に関しては、何か自分とはやっぱり別物のところにずっとあったので、物語を進めて自分の雑念を払う感じだとやっぱり朝が一番よかったです。
――作詞作曲・エッセー・小説とありますが作業の仕方は全て違いますか?
作詞は“言葉のファッション”だと思っているんです。シャッター切ったその中だけで、1曲を完成させるというのが基本なのかなと思っているので、枠組みはすごく狭いけど楽しい作業だなと思います。エッセーは自分という枠組みが決められていて、自分の体験したこととか思っていることしか書けないのに比べて、小説は何でも書ける。エッセーがプールで小説は海だと思いました。
――次回作も考えていますか?
すごく偉そうに言いますけど、一応書きたいものはありますね。今回とりあえず自分の小説を書く上で課題とか未熟な部分が痛いほどわかったし、すごく学べたので。登場人物の内面をえぐり出すのは結構好きで、うまく自分を表現できる世界をまた作れたら、そういう世界に飛び込みたいなと思っています。
(『ABEMA NEWS』より)
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