新学習指導要領の下、高校の家庭科では“金融教育”が本格スタートする。今月から成人年齢が引き下げとなり、18歳になればクレジットカードを持ったり、ローンを組んだりすることも可能になる中、お金にまつわるトラブルを避けるためにも、金融リテラシーの向上が求められている。とはいえ、教える側の大人に知識があるかと言えば、それもまた心もとないのが現状だ。
書籍やYouTubeを通じ、お金に関する知識をわかりやすく解説している税理士の大河内薫氏は「やはり、“お金は学ぶもの“という意識づけだ。お金は“生きるための便利なツール”だと思う。しかしお金には“取扱説明書”がない。ただ稼いで使うだけじゃない。守ることも必要だ。あるいは使い方によって結果は異なるし、預ければ増えるかもしれない。学校教育で学んだものは往々にして記憶に残らないので、やっても意味がないという意見もあるが、日本人はお金のことを学んでこなかった」と指摘する。