東京都新宿区のオフィス街では禁煙の貼り紙があるにもかかわらず、多くの喫煙者が押し寄せ、迷惑行為を繰り返している。
ビルの陰や、車道にはみ出してタバコを吸う人。別の場所では植え込みに座り込んでタバコをふかしている人もいる。こうした“路上喫煙多発地帯”と化しているのは、高層ビルが立ち並ぶ西新宿の一角だ。
昼休みの時間になると、ランチ後の一服なのか集団でタバコを吸う人の姿が。新宿区は条例によって、全域が路上喫煙禁止だが平日はこうした状況がほぼ毎日続いている。路上喫煙禁止の貼り紙は至る所にあるのだが、まったく守られていないようだ。また、路上喫煙に加え、30〜50本ほどの吸い殻のポイ捨ても見受けられた。
新宿区は貼り紙での注意喚起をしているほか、パトロールも行っている。しかし、喫煙者の数が多すぎるため対応しきれていないのが実情だ。
条例で禁止されているにもかかわらず、なぜこの場所で吸っているのか。喫煙者に話を聞いてみると、周辺のビルにあった喫煙所が新型コロナウィルスの影響で閉鎖されたり、人数制限を設けられたりしたため、やむなく外で吸っているのだという。とはいえ、条例違反であることには変わりない。
新宿区は今後もパトロールを続ける方針だが、ビルの喫煙所に関しては強制力がないため、ビル側が対策するのを待つしかないという。新宿区環境清掃部ごみ減量リサイクル課まち美化係の佐藤公彦係長は次のように話す。
「徐々にビルの喫煙所等も再開はして頂いている方向にはあるんですが、即座に解消というわけには難しいのかなという認識です。屋外に私共の公衆喫煙所を更に増設っていうのは、なかなか場所の面とか費用の面とかで難しい面はあるんですが、もしそういう機会が今後あったら、そこは念頭において進めさせて頂きたいという考えではいます」
(『ABEMAヒルズ』より)