千原ジュニアが先月世を去った藤子不二雄Aさんにまつわる思い出と深い感謝をスピーチした。
【動画】「かけがえのない宝物」千原ジュニア、藤子不二雄Aへの深い敬愛を語る
5月25日、テレビ朝日とABEMAが共同制作する「“ネオバズ”水曜日『2分59秒』」#33が放送。「人間の集中力は3分しか持たない」という仮説のもと、各界のスピーカーが制限時間2分59秒内でスピーチを展開した。MCは千原ジュニア、日向坂46・佐々木久美。
この日は「2分59秒で好きにさせるスピーチSP」。スピーカーたちは「この人のことをもっと好きになってほしい」という人物の魅力をスピーチした。
普段はMCのジュニアだが、今回は特別に自らスピーチ。タイトルは「私が愛してやまない あの人へのスピーチ」。
ジュニアは「おこがましいんですけど」と前置きして藤子不二雄Aさんへの思いを激白。「あれだけの大御所、レジェンドでありながら、気さくで優しくて。何より、面白い人でした」「何度か飲みに連れて行っていただいて……」と秘蔵トークを語り始めた。
例えば、藤子不二雄Aさんがトキワ荘で“漫画の神様”手塚治虫からカツ丼を奢ってもらった時の話。藤子不二雄Aさんはお寺の住職の息子なので、お肉を食べられないそう。しかし“神様”から出されたカツ丼を残すわけにいかず、手塚さんが横を向いた瞬間、窓からカツをポイッ。それが運悪くご婦人の頭に直撃し、「ギャー!」という声が辺り一面に響いたという。
またある時は、トキワ荘を来る日も来る日も見張っている謎の青年のエピソードを教えてくれたそう。青年は「トキワ荘ではみんな子供たちに向けて描いているらしいが、僕は大人のために漫画を描く」と豪語。それが、後にゴルゴ13を生んださいとう・たかお先生だったという。
また、藤子不二雄Aさんが映画を作る際に自ら主題歌を作詞し、親交のあった井上陽水に作曲を依頼した時のエピソードも。編集締め切りギリギリのタイミングで届いたのがあの名曲「少年時代」だったが、藤子不二雄Aさんがさんざん苦心した入魂の歌詞は一行も使われていなかった。藤子不二雄Aさんは「『作詞作曲・井上陽水』になっていたんだ。どう思うジュニア!?」とウイスキーを飲みながら朝まで話してくれたという。
ジュニアは「一緒に過ごさせていただいた時間は、私のかけがえのない宝物でございました。藤子不二雄A先生、ありがとうございました」と深くお辞儀をしてスピーチを締めた。
ジュニアは「少年をターゲットに仕事されているからか、めちゃくちゃ若い」「一番飲みはるし」と藤子不二雄Aさんの人柄を披露。スピーチ後も藤子不二雄Aさんの豪快仰天エピソードを語っていた