窓ガラスが割れ、落書きだらけの放置バス 市の撤去要請に「修理すれば動かす」と所有者が“逆ギレ” 1年分の駐車料金は驚きの58万円
【映像】乗用車6台分を占拠するボロボロの放置バス
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 川崎市内にある東扇島東公園の駐車場で、1年近く放置されている大型バスが問題となっている。市は所有者に対して再三撤去の要請を出しているが、要請には応じず。さらに「破損が進んでいる」などと市の管理の問題を指摘するなど、呆れた主張によって両者の主張は平行線をたどっている。

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 放置されっぱなしの大型バスの窓ガラスの大半は割られ、車体側面は落書きだらけ。さらにタイヤはパンクし、車内にはゴミが散乱。驚いたことにこの大型バスは、普通乗用車6台分の駐車スペースを占領したまま、およそ1年間放置されている。乗用車などの不法駐車はよく見かけるが、大型バスの放置は異例。一体、この場所で何があったというのか。 

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「落書きなど破損が非常に進んでいる。今は大変景観上も悪く、撤去の要請を続けてきた」

そのように話す川崎港管理センター港営課の三枝郁夫さんによると、この大型バスは昨年6月1日に入庫して以降、現在までの状態が続いている。市の調査の結果、所有者は特定されており、個人とのことで払い下げのバスを購入したとみられている。

 詳しい経緯としては、2021年5月24日に長期駐車が判明し、市が移動を催促。その際は料金を支払って出庫に応じたという。しかし、6月1日に再び駐車を確認。以来、再三撤去の要請を行ってきたが、応じる気配はない。

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 きらり法律事務所の中川みち子弁護士によると、駐車場に不法駐車車両がある場合、車両は他人の財産であるため車両所有者の承諾なしに撤去や処分はできない。今回は市の土地であることから、条例に基づいて市長が撤去命令を出し、応じない場合は、市が所有者にあらかじめ通知してから撤去・処分できるという。また、撤去・処分にかかった費用は所有者に請求することができる。ただし、車両所有者の居住地が分からない場合などは難しく、訴訟+強制執行するには費用が掛かるので二の足を踏みがちなのだとか。

 このような状況にもかかわらず、バスの所有者は、バスの破損が進んでいることについて市の管理の問題を指摘しており「これを直せば動かす」といった主張をしている。

「当該駐車場における事故・天変地異・災害・盗難などに関しては一切の責任を負いません」といった立て看板が設置されているにもかかわらず、“責任は市にある”として撤去に応じていない。市は現在、行政代執行の手続きを検討しており、他の利用者のためにも早期の解決を目指している。

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 この人騒がせの所有者について、同じく払い下げのバスを購入したYouTube「Hoi Channel」を運営するほいさんは「無責任ですよね」と苦笑。さらに「どうやって買ったのか分かりませんけど、買う方も買う方だけど、売る方も売る方。駐車場の有無などを確認して売るべき」とピシャリ。

 一方で今回の騒動について「車体自体は100万円とかそれぐらいの値段で買える。それを買って実際にナンバーを取るまでに修理や塗装に200~300万円ほどお金がかかってくる場合もある。買って駐車場などは見つかったものの、修理とかでつまずいてしまって、どうすることもできなくなって放置してしまったのではないか。一つ故障が発生しただけでも、修理費が10万円単位でかかってくる。普通の乗用車だと高くても5万円だが、バスは10万円から」などと述べ、所有者がこのような事態に陥った経緯を推察した。

 ちなみに、普通乗用車6台分を占拠し、およそ1年間が経過したこの大型バスの気になる駐車料金は、今月末の区切りの1年で約58万円になるということだ。(ABEMAABEMA的ニュースショー』)

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