元RADWIMPSのギタリストが7年間に渡る壮絶なホームレス生活から汁なし担々麺の人気店を構えるまで浮上した半生を告白。今どん底にいるすべての人に向けてスピーチした。
6月8日、テレビ朝日とABEMAが共同制作する「“ネオバズ”水曜日『2分59秒』」#35が放送。「人間の集中力は3分しか持たない」という仮説のもと、各界のスピーカーが制限時間2分59秒内でスピーチを展開した。MCは千原ジュニア、日向坂46・佐々木久美。
齊木祐介さんがスピーチしたのは、「元RADWIMPSのギタリストが体験した人生の地獄」。スピーチで齊木さんは、RADWIMPSのボーカル・野田洋次郎との出会いを語った。
約20年前、齊木さんは学園祭で歌う野田を見かけて才能を感じたと語り、RADWIMPSを結成。ところが齊木さんは「素行が悪かった」そうで、メンバーと話し合った結果、RADWIMPSを脱退することに。
その後、齊木さんはTHE BLUE HEARTS・梶原徹也さんとバンドを組むチャンスをゲット。バンドマンとして楽しく日々を過ごした。
しかしそんな生活は突然終わった。仕事から帰って来たある日、突然「感電した」と思ったほどのショックが齊木さんを襲った。脳梗塞だった。
齊木さんは後遺症で一時、右半身付随に。「ギターで生活なんかできない。地獄のような決断をしました」と振り返った。
それでも音楽に関する仕事を続けたいと思い、イベント会社を設立したが倒産。家賃も従業員の給料も払えず、友人の家やマンガ喫茶、公園を転々とするホームレス生活を7年間も送ることに。
齊木さんは日払い仕事でお金を稼ぎ、漫喫代の1500円を除いた分を美味しいものに費やして心の支えに。毎日毎日汁なし担々麺を食べ歩くうちに、「自分も作るようになりたい」と考えたそう。
友人の家のキッチンを借りて担々麺を作ると大好評。齊木さんは「気づいたら自分のお店が持てるようになった」と浮上のきっかけを語った。
心の支えだった担々麺は、いまや齊木さんの人生を支える存在に。齊木さんは「今どん底の人も、お金がない、つらいと思っても、ちょっとでも美味しいものを食べたら、どん底から這い上がるパワーをもらえるんじゃないでしょうか」とスピーチを締めた。
スピーチの中で登場した野田との馴れ初めについて、ジュニアは「野田さんを見た時に、明らかにすごい才能だなってのがわかったんですか?」と興味津々。齊木さんは「僕にも見つける才能があったのかな(笑)。こんなこと言ったら怒られますけど」「声かけてよかったなと思います」と振り返った。
ホームレス時代に一番つらかったことを聞かれた斎木さんは、「色々ありますけど、外で寝るってのがつらいですね」と、知らないうちに巻き込まれた縄張り争いの恐怖を告白。「(寝ていたら)上から覗き込まれて、気配で起きるじゃないですか。何も言わないけど、サーって去っていく」「“ここにはいちゃいけないよ”って意味なんでしょうね。はじっこの、素人でも寝てよさそうな場所で寝ました」と生々しいエピソードを披露した。