水泳の世界選手権(ブタペスト)3日目が6月20日に行われ、男子100メートル背泳ぎでイタリアのチェッコンが51秒60と、従来の51秒85を0秒25更新する世界新記録を樹立した。日本からはベテラン入江陵介が参戦し52秒83で7位。上位3人が全員51秒台という超高速レースを制し世界新を出したチェッコンだが。レース直後は水面を激しく叩くでもガッツポーズをするでもなく、ちょっとおどけたような表情。力強い泳ぎと、そのクールな表情とのギャップにファンや解説者が魅了された。
3レーンに同種目50メートルの世界記録保持者・アームストロング、7レーンに100メートルの世界記録保持者・マーフィー(ともにアメリカ)という豪華な顔触れとなった決勝レースだが、主役に躍り出たのはイタリアのイケメン・チェッコンだった。50のターンはマーフィーに次ぐ2番手だったが、後半50メートルで加速。ぐんぐんと伸びると、マーフィーをかわし、後半追い上げてきたアームストロングも抑えてトップでフィニッシュ、世界新記録を達成した。
会心のレースで、さぞ喜びを爆発させると思いきや、モニタで記録を確認した直後「ふー」と、少し口をへの字に曲げるような顔まで見せた。その後、水中メガネを外したが、応援団に向けて軽くガッツポーズはするものの、表情はきりっとしたままだった。
レースも、その後の様子も完璧だったチェッコンに対して、リオデジャネイロオリンピックで金メダルを獲得した萩野公介氏は「はっはっは」と大笑いした後「世界記録まで行くまで思わなかったですね。チェッコン選手、最初から最後まで完璧でしたね」と絶賛。最後に、しみじみと「イケメンやなあ」と付け加えていた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)