水泳の世界選手権(ブタペスト)4日目が6月21日に行われ、男子200メートルバタフライで本田灯が1分53秒61のタイムで3位に入り、今大会では日本競泳陣初のメダルを獲得した。5レーンで泳いだ本田は、隣の4レーンを泳ぐハンガリーのミラークが1分50秒34という驚異的な世界記録で泳ぐ中、必死に自分のペースを維持しながら力泳。6レーンのマルシャンと激しい2位・3位争いを繰り広げた。レース後は「(自己)ベストを狙って泳いでいたのでちょっと悔しい部分もあるんですが、その中で自分なりのいいレースができた」と振り返ると、カメラに向かって満面の笑みで手を振り、声援を送った日本ファンの心を和ませた。
レースは序盤からミラークが、自身が持つ世界記録を1秒前後も上回るような超ハイペースで泳ぎ、体1つ以上抜け出す異様な展開に。解説していた松田丈志氏は同種目のオリンピックメダリストで「これは相当速いですよ。(本田は)ミラーク選手を見ない方がいい」というほど突出し「横で泳ぐのは本当に難しい」と、ペースを乱される不安があると指摘していた
そんな中でも落ち着いたレース運びで見事に銅メダルを獲得した本田が3位に入ると、日本時間では深夜ながらファンからは「ともるんよくがんばった」「銅メダルおめでとう」といった祝福の声が相次いだ。
銅メダルという結果以上にファンを喜ばせたのはレース後のインタビューだ。「ミラークに全然追いついていないことが悔しいですが、メダルという目標をクリアできてよかった。自分の今の立ち位置がすごくわかった状態です。同世代の選手がすごく活躍していて、その中でも僕はまだまだ。今回ベストタイム1個も出ていないですし、本当に悔しい。これが世界なんだなとわかったので、来年の福岡で、日本の意地を見せたいです」と、素直に今の自分の気持ちを表現したところも好評だったが、何より反響が大きかったのがその笑顔。オリンピックメダリストの萩野公介氏と中継でつながると、両手をぶんぶんと振って満面の笑顔。これにはファンから「笑顔が爽やか」「ともるんかわいい」と、コメントがさらに盛り上がっていた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)