水泳の世界選手権(ブタペスト)4日目が6月21日に行われ、男子200メートルバタフライで、地元ハンガリーのミラークが自身の持っていた世界記録を更新する1分50秒34という驚異的なタイムを叩き出した。レース序盤から他の選手を引き離し、最終的にも2位に3秒以上の大差をつける圧勝。そのあまりの速さにレース途中、トップながらもカメラからフレームアウトしてしまう珍しいシーンまで生まれた。
解説していた松田丈志氏は同種目のオリンピックメダリストだが、レース序盤から「これは相当速いですよ。とんでもないタイムで来ている」と大記録を予感する内容だった。スタートこそ他に少し遅れを取る、ミラークからすれば失敗の出だしだったかもしれないが、それを補って余りある泳ぎでどんどんと加速。50メートルのターンから早くも抜け出すと、後は完全に一人旅になった。中継を見ていたファンからも「はやすぎ」「心へし折りにきてる」「水を走ってる感じ」「頭を抱える速さ」と驚きの声が止まらない中、途中経過では世界記録を1秒以上も上回った場面も。最終的には従来の記録を0秒39も更新した。ゴール直後、タイムを確認しようとミラークが振り返った時には、まだ他の選手が泳いでいるというほどの大差だった。
この記録に松田氏が「夢のような記録。1人だけ別次元ですね」と語ったが、さらには「途中、泳ぎが映らなかったですからね」とコメント。800メートル、1500メートルなど距離が長くなるほど独走となるケースは多いものの、200メートルという距離、しかも世界選手権の決勝というトップ選手だけが集うレースで、ここまで抜けてしまうのは異例のこと。改めてファンからも「ぶっちぎりじゃん!」「圧倒的すぎ」「凄いもん見たわ」といった声が集まっていた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)