旧統一教会、現在の『世界平和統一家庭連合』と自民党議員との関係が指摘される中、自民党・福田達夫総務会長の“ある発言”に波紋が広がっている。
「正直、僕自身が個人的に全く関係ないので、なんでこんなに騒いでいるのかよくわからない。本当に明確に、わが党が組織的にある団体から強い影響を受けて政治を動かしているのであれば問題かもしれないが、正直何が問題かよくわからない」(自民党・福田達夫総務会長)
旧統一教会については、かつて壺や印鑑などを高額で購入させる霊感商法が問題化した。教団はコンプライアンスを強化した2009年以降もトラブルがあったことを認めている。その被害総額は、約30年間で1200億円以上とも言われている。
番組では、旧統一教会と自民党のつながりについて街の人に聞いた。
「率直に言うと、あまり良くない。1つの宗教法人に対して、頼り切っている政党のやり方はいかがなものかなと思う」(50代女性)
「宗教と政治が一緒になるのは色々と問題が多いと思う。その辺はちゃんとけじめをつけて、分けてやってほしい」(50代男性)
また岸田内閣の支持率は51.0%で、前回調査から12.2ポイント急落。昨年10月の内閣発足以来、最低となった。きのう、岸田文雄総理は旧統一教会の問題について初めて語った。
「社会的に問題になっている団体との関係については、国民の皆さんの関心も高いので、政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明をしていくことが大事」(岸田文雄総理)
安倍元総理の弟である岸信夫防衛大臣も選挙の際、旧統一教会の関係者から電話で投票を呼びかけてもらうなど、支援を受けていたことが分かっている。旧統一教会が社会的に問題があることを認識していたかを問われると、岸防衛大臣は次のように答えた。
「そういうことが言われている団体であることは認識していた」
今後については「選挙の時に適切に判断をして対応したいと思う」と述べるに留まり、具体的には語らなかった。
「何が問題か分からない」と発言した福田総務会長はその後、「被害者を生み出すような社会的に問題が指摘されている団体との関係が問題であることは言うまでもない」と釈明した。旧統一教会を取材し続けてきたジャーナリスト・鈴木エイト氏によると、「教団と関わりをもった議員がいるのは自民党だけではない」という。
「自民党中心で満遍なく、幅広く、色々な議員に触手を伸ばしていた」(ジャーナリスト・鈴木エイト氏)
実際に、日本維新の会・藤田文武幹事長も「衆参の国会議員が今63名いるが、その中で(旧統一教会と)何らかの接点があった議員は13名になる」と話している。13人の中には、馬場伸幸共同代表や音喜多駿政調会長、そして藤田幹事長本人も含まれている。
「私の場合は、大阪で会員制のクリスマスパーティーに3回程出席した。プラス、今年の3月には東京でパーティーがあり、それにも参加している。宗教色は全くなく、他党も含めて東京の会だと約100名弱くらいの議員または秘書、議員関係者が来ていた」(日本維新の会・藤田文武幹事長)
パーティーや講演会には参加していたが、旧統一教会や関連団体からの寄付や選挙での組織的支援を受けた議員は1人もいないとしている。鈴木氏は、政治家と旧統一教会とのつながりは「うやむやのまま幕引きすべきではない」と指摘する。
「ちゃんと検証して、二度とこういう団体と関わりを持たない。持つとどうなるかということを、第三者委員会か何か検証チームを作るべき重大な問題だと思う」(ジャーナリスト・鈴木エイト氏)
(『ABEMAヒルズ』より)
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