本州から南に約360km離れた「青ヶ島」。“絶海の孤島”と呼ばれる地で日常を発信する女性のリアルライフに迫った。
見渡す限りの青い海に、緑溢れる雄大な自然――。青ヶ島は東京都に所属しているが、都心から飛行機と船を乗り継ぎ、移動に約3時間かかる。
人口167人と“日本一人口が少ない村”としても知られる島の魅力をYouTubeで発信しているのが『青ヶ島ちゃんねる』。このチャンネルを立ち上げたのは、青ヶ島出身の佐々木加絵さんだ。
――青ヶ島について発信していきたいという思いが強いのですか?
「あまりにも情報が少なすぎて、外の人からするとどのような所かが分からない。『1人くらいそういうことをやる人がいてもいいんじゃないか』と思い、始めた」
一時は本土の企業に就職するが、家の事情から島へUターン。現在はグラフィックデザイナーとして働く傍ら、実家の民宿の手伝いや島のガイドなど、多岐に渡って活動している。島民の多くが、佐々木さんのように複数の仕事をしているそうだ。
1年半ほど前に、本格的に始めたYouTubeへの動画投稿。きっかけは新型コロナの影響で時間ができたことに加え、このような理由があった。
「光ケーブルが青ヶ島に入るようになったので、それでしっかり動画をアップできるようになったのはある。インターネットはあったが、前はADSLだった。聞いてびっくりした」
8月現在、登録者数は5万人を超え、評判も上々だという。“絶海の孤島”と呼ばれることもある青ヶ島だが、島の人たちは一体どのような生活をしているのだろうか。
――買い物などはどのようにしているのですか?
「生鮮食品以外のものは普通にネットで買えるし、すぐ届くのでその辺は何も問題がない。野菜などはスーパーで買うか、隣の島(八丈島)の八百屋さんに直接注文して、それを船に乗せてもらう」
「美容室はたまに(東京から)来る人がいて、3カ月に1回ぐらい来てはバーッて3日間くらいでカットして、また戻っていく」
インターネットの普及によって不便さを感じることも少なく、私たちの想像以上に都会と変わらない暮らしをしているという島の住民たち。魅力たっぷりな島の暮らしがそこにはある。
「こっちは自然が一番すごい。自然が一番のエンタメだと思う。山や海、ピクニックに行くなど、内地だったらお金がかかるようなことが普通にできる。今の時期だったら、外で毎日のようにバーベキューができる。そういうのが一番豊かな生活なのかなと思う」
時には、仕事の合間にバーベキューをすることも。都会では味わうことのできないプライスレスな日常。YouTubeでの発信も功を奏し、島への移住を希望する人も出てきているという。佐々木さんは、今後も「動画を通じて島の魅力を伝えたい」と話す。
「(青ヶ島は)私にとってはすごく楽しくて、幸せに暮らせる場所。不便だと思うことは特にないので、そんなに怖がらず、気軽に来てもらえればなと思う。来て気に入ってくれたら、住んでもらえればなと思う」
(『ABEMAヒルズ』より)
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