今月6日、阪神甲子園球場で夏の風物詩である第104回全国高等学校野球選手権大会が開幕し、球児たちが日々熱戦を繰り広げている。今大会からは代表校の女子部員に対し、試合前ノックのボール渡しや練習補助を認めるなど一部ルール改定が行われたことも話題を呼んだ。これまでの伝統、安全面への配慮などに加えて女子は男子より「体力や能力で劣っている」といった暗黙の了解もあっただろう。しかし今回、23歳のギャル系YouTuberが時速240キロの“超剛速球”を見事にキャッチするという“離れ業”を披露。その常識を覆した衝撃映像がネット上で反響を呼んでいる。
【映像】「240キロ超剛速球」をキャッチするギャル系YouTuber
過去には2016年、大分高校の女子マネージャーがノックのボール渡しを行ったところ、開始15分で大会関係者から制止され、グラウンドから退場させられる一幕が。この出来事にネットでは「硬球でノック練習してるところに女子がいたら危険」「怪我でもしたらだれが責任を取るのか?」などの声、一方では「女性だからってグラウンドに入れないのは差別」など賛否さまざまな議論を飛び交った。
あれから6年、退場させられた女子マネージャーはどう思っているのか。首藤桃奈さんは現在24歳。アルバイトをしながらYouTuberとして活躍している。首藤さん本人に当時の心境を聞くと「ノックに集中しすぎてて(グラウンド)から出された。最後までやらせてほしかった」と無念の思いを語った。
首藤さんはマネージャーとして3年間、ほぼ毎日グラウンドで練習を補助していたという。そんな首藤さんは「3年もノック補助をしていると、監督の後ろ姿で次どういう動きをするかわかる。ノック補助でけがをしたことは1回もない」と言い切った。
当時の思い出はいい思い出ばかりではなく、注目を浴びたことによってアルプススタンドで応援する首藤さんを捉えようと多くのカメラが殺到。「マネージャーは陰で選手たちを支える縁の下の力持ち。そのマネージャーが囲み取材を受け、カメラに追いかけられる。怖いなと思ったし、一番は選手に申し訳ないなって…。選手も嫌な気持ちになる。自分の中で勝手に溝ができてしまった」と明かす。
結局試合は初戦で敗退。意図せず生まれてしまった溝によって、首藤さんと選手の間には、引退卒業してから2年ほど気まずさが残ってしまったのだという。そんな経験を経て、今回のルール改正について首藤さんは「女子部員とかマネージャーを含む女の子が甲子園に関われるってことはすごい嬉しい。伝統と時代をうまく合わせてやっていくべきだが、100%安全というわけではない。より一層、男女ともに気を引き締めて頑張ってほしい」と選手、選手を支えるマネージャーに向けてエールを送った。
果たして女性部員は男性部員より体力や能力で劣っているのか――。
そんな常識を覆したのが、ギャル系野球女子のめいちゅんさん(23)。小学校からソフトボールで活躍する彼女が自身のYouTubeで披露した驚きのパフォーマンスが「時速240キロの超剛速球をキャッチする」という離れ業である。時速240キロといえば、エンゼルスで活躍する大谷翔平投手より80キロほど速く、F-1並みのスピード。そのボールは、約8倍のスロー映像でも初速が速すぎて、ボールをはっきりと認識することが難しい。また、威力も驚異的。試しに構えた彼女のミットが、ボールに触れただけで軽々と吹き飛ばされてしまった。
このバッティングセンターによると、これまでキャッチに成功したのは2人で、女性はめいちゅんさんのみだという。
パフォーマンスについてめいちゅんさんは「(グラブを)5、6個くらい持って行った。ミットも切れてしまうほどやばかった。正面に入らないで流す状態で捕った。(正面で捕ると)肩を脱臼しますし、ケガもします」と笑顔で偉業を振り返った。
しかし、そもそもなぜ240キロを始めたのか。三萩野バッティングセンターの末松一英さんに話を聞くと「もともと、うちは速い球を打つのが好きなお客様が多くて、『もっと速い球を打ちたい』ということで、167キロというのが当時の人類の最速だった。それを出したら『全然速くない。変わってない』と言われ、それだったら人間に出せない球を投げてやろうと240キロまできた」と超剛速球が誕生した経緯を説明した。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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