「夫は結婚前から気に入らないことがあると黙り込む人でしたが、また無視が始まった時に『なんか、もう、いいや』と思ってご機嫌を取るのをやめたら、それっきり3年以上無視が続いています」
7月に話題になったこのツイート。投稿主はあおいさん(50代)。結婚19年目、子どもはおらず2人暮らしで、お互いに自営業で自宅での時間が長く、完全に家庭内別居状態だという。
実は家庭内の無視は珍しいことではないようだ。Twitter上には、「うちは今1年無視されています。金銭的に苦労したくないから、子どもが大学卒業ぐらいまで離婚はしないかな」「無視が11カ月続き、ご飯は自分の部屋で食べる。私だけでなく子どもたちとも全く口をきかない状態でした」といった声も。
3年以上も無視が続く状況をどう思うのか、離婚という選択肢はないのだろうのか。あおいさんの話を聞く中で、23日に結婚を発表したばかりのEXIT・りんたろー。が決意を新たにする場面があった。
無視が始まった原因は「まったくわからない」というあおいさん。夫は不機嫌になると黙り込む性格で、何を話しかけても答えなくなってしまうという。あおいさんはこれまで、無視されながらもいつもどおり話しかけ、それを数カ月続けて元の生活に戻っていたが、2019年に再び無視が始まると、「なんかもういいや」という心境に。そこから3年が経った今も関係修復に至っていないそうだ。
それでも離婚をせずに一緒にいるのは「愛情のカケラが残っているから」。夫が歩み寄ってくれれば関係修復も考えており、「二度と無視しないこと」が条件だという。「昔ほど全身全霊で、心を込めて愛しているというのはさすがに無理だが、まだ好きな気持ちは残っている。きっかけがあれば、またこれを種として大きく育つ可能性がなくはないかなと」。
当初は離婚を切り出されることも覚悟していたが、「19年一緒にいるので、もう2人の生活ペースができてしまった」「3年経っても離婚を言い出さないということは、彼もこの生活にそこまで不満はないのかもしれない、私と一緒にいることにそこまで不満はないのかもしれないと、変な方向にちょっと自信が出てきた」と明かした。
それに対してりんたろー。は「無視されているしんどさより、新しい生活を踏み出す一歩のカロリーのほうが勝っているんじゃないか。あおいさんとしては、例えば暴力をふるわれるとか、お金をとられるとか、他に好きな人ができたとか、何か自分の行動に制限がかかるようなことがないと離婚する理由にならないんじゃないか」との見方を示す。
あおいさんは自身の状況をTwitterで発信する中で、「最初に無視をされた時は自分の存在を否定されたと感じる。ものすごく自己肯定感も削られて、“私が我慢すれば”“私がなんとかすれば”“私が…私が…”と、自責の方向に考えてしまっていた。最初はただ現状をつぶやいていただけだが、同じような状況の人と知り合ってやりとりをしているうちに、これは相手側の問題なんだと気がついて、少しずつ自分を否定する気持ちが減ってきた。1人でいるのもこれはこれでとても楽しいなと、だんだん考え方が変わってきた」という。
これまで9000人以上の夫婦の問題について寄り添ってきた夫婦問題カウンセラーの高草木陽光氏は、「無視も一種のモラルハラスメントだ」としつつ、「暴言があったり、何か嫌味を言ってみたり、見下したりという行為の中に含まれることが多いが、無視だけというのは珍しいケース」と指摘。あおいさんの話しぶりから、「助けは必要としていないように思う」との見解を述べた。
りんたろー。は「無視されるというストレスに慣れてしまったのかな。それがなかったらもっと違う幸せがあるかもしれないと考えると、今の状況はどうかなと。ただ、あおいさんはそれじゃ踏み出せないんだと思う」とした上で、「僕がちょっとムカついた時に無視したのが向こう3年続いちゃうかもしれないなら、積極的に話し合おうと思った」と今後の結婚生活への心構えを新たにした。(『ABEMA Prime』より)
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