コロナ禍のストレスを“ほっこりニュース”で緩和…笑顔と癒やしを届けるTwitterアカウントの「中の人」を取材
【映像】botの仕組み
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 事件や事故、政治や経済と日々さまざまなニュースが溢れている。情報を摂取することに「心が疲れた」という人もいるなかで、どこかほっこりするニュースだけを投稿するTwitterのアカウントが話題となっている。

【映像】botの仕組み

 「こういうニュースだけ見ていたいbot」――その名の通り、Twitterのユーザーから「こういうニュースだけ見ていたい」とつぶやかれたニュースを自動で集めて紹介するアカウント。9月20日時点で、4万6000フォロワーを獲得している。

 実際につぶやかれた投稿を見てみると、動物のニュースや人間間の心温まるエピソードなど、「どこかほっこりするニュース」がズラリと並んでいる。中には、過去にニュース番組『ABEMAヒルズ』で紹介したニュースもあった。

 ネットでは、このアカウントに対し「こんなニュースでいっぱいになれば良いのに」「“こういうニュースだけ見ていたい”と思ったら、こういうニュースだけ見ていたいbotの投稿だった」などの声が寄せられている。

コロナ禍のストレスを“ほっこりニュース”で緩和…笑顔と癒やしを届けるTwitterアカウントの「中の人」を取材
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 番組は、botの“中の人”である、あわうみさんを取材。投稿を始めたのは、ちょうど去年の今頃だったという。

「緊急事態宣言が続いていて、日本全体がすごくギスギスした感じになっていた。そこで、ちょっと自分で何かできないかなと思ったときに、そういう(ほっこりする)ニュースがタイムラインに流れれば、少しほっこりして良くなるんじゃないかと思った」(あわうみさん)

 こうして誕生したbotは、日々Twitterでつぶやかれるユーザーの声やニュースを自動で集計。botが自動で投稿を行うシステムになっている。そのため、声が多いほど投稿も多くされるようになっていて、1日に複数投稿する日もあれば0件の日もあるそうだ。

 安倍元総理が銃撃されて亡くなった7月8日には、1日で12本を投稿した。また、最も「いいね」の数が多かったツイートは、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始した日に投稿されたもので、6万件もの「いいね」を獲得している。

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 こうした反響に嬉しい気持ちがある一方で、あわうみさんは複雑な思いもあるという。

「元々(botを)作り始めたきっかけはコロナ。ずっとみんながストレスを溜めているような状態だったので、それを緩和したいというモチベーションで始めた。botとしては予想外のところで伸びているけど、喜んでいるような状況ではないという複雑さもある」

 それでも、あわうみさんは「投稿を見た人が少しでも笑ってくれたり、癒されたりしてくれたら嬉しい」と話す。アカウントのポリシーは「お金儲けはしないこと」。今後も粛々と、変わらないペースで投稿を続けていきたいと話している。

「メディアのニュースが悪いとは思わないが、暗いニュースが減って相対的に明るいニュースが取り上げられるような世の中になるといいなと思う。このbotをわざわざ見なくてもいいような平和な状態になったらいいな」

(『ABEMAヒルズ』より)

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