【プレミアリーグ】ブライトン0-1トッテナム(日本時間10月9日/アメックス・スタジアム)
競り合いの際に大きく体が傾き「転倒か」と思いきや三笘薫は倒れない、そして止まらない。三笘のドリブルの脅威は、それがボックス内であっても簡単には奪えない。そんな三笘に対峙したアルゼンチン代表DFですら、ファウルで止めるしか術はなかった。
三笘はこの試合、相手が最も脅威を感じる位置でプレーし続けた。ブライトンが0-1で追いかける展開のなか、67分から途中出場した三笘は何度もチャンスメイク。アディショナルタイムに突入したばかりの91分にも、三笘らしさ全開のプレーが飛び出した。
左サイドで、ソリー・マーチからの背後へのパスに抜け出した三笘は、そのままボックス方向へ。一気に寄せてくるディフェンスを軽快なボールタッチで交わすと、続いてカバーに入った相手は、左方向への急激な方向転換でいなしてしまう。中継映像のリプレイでそのシーンを確認すると、三笘の体は、相手をかわした際に大きく傾いている。どう考えてもバランスを崩して転倒してしまいそうに見えるのだが、そのまま体勢を立て直してしまった。
さらに、ゴール方向に転がったボールを拾い直してキープ。そこに追いすがったのはトッテナムのアルゼンチン代表DF・ロメロ。ボールを奪うことができないロメロはたまらず三笘を背後から倒してファウルで止めるしかなかった。
このプレーを見たABEMAの解説・松原良香氏は「普通だったら、(ゴール)ラインを出ちゃうんですけど、スッと体を入れて、(ボールを)残してファウルをもらう。うまいですね」と絶賛。ファンも「ファウルしないと止められない」「さすがだ」「ホント失わないな」と、三笘のテクニックを生かしたキープ力の高さに興奮しきりだった。
試合はその後、ブライトンが追いつけないまま終了。ブライトンにとっては今季2つ目の黒星を喫したものの、三笘は前節に続き高いパフォーマンスを見せていた。