三浦建太郎(みうら けんたろう)さんの漫画『ベルセルク』は、1989年から現在まで連載されている大ヒット作品です。
1997年と2016年に2度テレビアニメ化され、2012年〜2013年にかけては劇場版アニメ3部作『ベルセルク 黄金時代篇』が制作されました。また『ベルセルク 黄金時代篇』をテレビアニメ用に再編集したリマスター版『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』が、2022年10月から放送されています。
長期間に渡って連載されている漫画『ベルセルク』ですが、2021年5月6日に作者の三浦さんが逝去されたことが発表されました。この記事では『ベルセルク』の続きがどうなるのか、公式に発表された情報などをまとめています。
目次
- アニメ化もされた人気マンガ『ベルセルク』とは?
- 『ベルセルク』作者・三浦建太郎さんが逝去されたと発表に
- 漫画の続きはどうなる?アニメの続編は?
- 監修を務める森恒二さんとは?年齢は何歳?
- 『ベルセルク』漫画の続きはどうなる?のまとめ
アニメ化もされた人気マンガ『ベルセルク』とは?
『ベルセルク』は、毎月2回刊行されている漫画誌「ヤングアニマル」で連載されている漫画です。魔物や妖精が存在する世界で、巨大な剣を持った主人公・ガッツが行く先々で異形の怪物と対峙しながら旅をするダークファンタジーです。
ファンタジーでありながら、重厚で緻密な異世界描写と登場人物が抱えるリアルな葛藤が描かれていて、日本だけでなく海外でも高い評価を獲得。2022年12月時点では、シリーズ累計発行部数が5000万部を突破しています。
2012年から2013年にかけて劇場上映された『ベルセルク 黄金時代篇』に追加シーンなどを加えて、TVアニメ用に再編集した『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』が、2022年10月から秋アニメとして放送されるなど、今なお根強い人気を誇っています。
▼『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』 第三弾PV
『ベルセルク』作者・三浦建太郎さんが逝去されたと発表に
『ベルセルク』の作者の三浦さんは、1966年生まれの千葉県出身の漫画家です。1989年から「月刊アニマルハウス」(後に「ヤングアニマル」へとリニューアル)で『ベルセルク』の連載を開始。2019年9月からは、三浦さんが原作&プロデュースを担当する漫画『ドゥルアンキ』の連載が「ヤングアニマルZERO」で開始されました。
2021年5月20日に『ベルセルク』公式Twitterや白泉社のHPで、三浦さんが2021年5月6日に死去されたことが発表されました。死因は急性大動脈解離で、三浦さんの年齢は54歳でした。
「ヤングアニマル」編集部のコメントも掲載されていて、「思い出されるのは、編集部の人間に会うと、いつも朗らかにご自分の好きな漫画やアニメ、映画の話などを楽しく語っていた時の笑顔ばかりです。我々は三浦先生の怒った顔を見たことがありません。いつも楽しそうな少年のような方でした」と綴っています。
また「ヤングアニマル」編集部のコメント内では、『ベルセルク』の単行本未掲載分のエピソードに関しては、決まり次第告知させて頂きますと記載されていました。
▼ベルセルク公式ツイッターで発表された三浦さんの訃報
漫画の続きはどうなる?アニメの続編は?
2022年6月7日、白泉社のHPとベルセルク公式ツイッターで、『ベルセルク』の連載を再開るとの発表がありました。
「ヤングアニマル」編集部のコメントによると、『ベルセルク』作者の三浦さんは、生前に親友で漫画家の森恒二(もり こうじ)さんや、三浦さんの弟子達が所属しているスタジオ我画のスタッフ、そして担当編集者に『ベルセルク』のストーリーやエピソードを話していたそうです。さらに、三浦さんが描いた構想メモとキャラクターデザインも見つかったことが明らかになりました。
森さんは、三浦さんが亡くなる30年ほど前に、三浦さんの仕事場に呼ばれてネームの相談にのった際、1週間も軟禁されたエピソードを綴っています。その時に『ベルセルク』の最終回までのストーリーがほぼ完成したとのことで、それからほとんど変更なく物語が進んでいたそうです。三浦さんは生前、森さんに「最終回までのストーリーは森ちゃん以外誰にも話していない」と伝えていて、それが事実だったことも判明しました。
そして、森さんの監修のもと、三浦さんの弟子であるスタジオ我画のスタッフが漫画を手掛けて、『ベルセルク』の連載が再開することになりました。作者のクレジットは「原作・三浦建太郎 漫画・スタジオ我画 監修・森恒二」になり、単行本(コミックス)のナンバリングも承継されます。
2022年6月24日発売の『ヤングアニマル』13号から連載が再開されることが告知され、再開後は「幻造世界篇/妖精島の章」のラストまで6話が掲載されて、その後は新篇に入る予定だと発表されていました。
▼『ベルセルク』公式ツイッターで連載再開について発表
なお、三浦さんが原作&プロデュースを担当していて「ヤングアニマルZERO」で連載中だった漫画『ドゥルアンキ』については、未完のまま終了することが発表されました。
▼スタジオ我画所属・黒崎氏のツイート
連載再開後の「ヤングアニマル」の掲載ペースは?
連載再開の初回は、一挙2本立てで第365話と第366話が掲載されました。ヤングアニマルは毎月第2金曜日と第4金曜日に発売されていて、『ベルセルク』は現在も連載中ですが、連載再開後は月に1回のペースで掲載されています(2022年12月現在)。
「ヤングアニマル」の公式HPでは、その号に掲載される漫画のラインナップが公開されるため『ベルセルク』が掲載されるかどうか確認することができます。また、アニメ『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』公式Twitterや、スタジオ我画所属の黒崎さんのTwitterでは、『ベルセルク』が掲載される号の「ヤングアニマル」の告知がされています。
▼ベルセルク掲載号の告知
「幻造世界篇/妖精島の章」の終了後には新篇に入ることが告知されていますが、「幻造世界篇/妖精島の章」の終了後にすぐに新篇の連載がはじまるのか、一定期間の休載を挟んでから新篇の連載がはじまるのかは不明です。
アニメの続編はある?
2022年12月時点では、アニメの続編について発表はありません。しかし、2022年10月から放送されているアニメ『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』の公式HPでは、同年10月2日から謎のカウントダウンが始まっています。約70日のカウントダウンで、公式Twitterでは「70日後???いったい?」とツイートされています。
このカウントダウンについて、SNSなどではアニメの続編や新作が制作されるのではないかと予想しているファンがいます。
▼カウントダウンの告知
監修を務める森恒二さんとは?年齢は何歳?
『ベルセルク』作者の三浦さんが死去して以降、連載が再開した『ベルセルク』の監修を務めることになった森さんは、1966年11月28日に生まれた東京都出身の漫画家。2022年10月時点では、55歳です。
森さんは中学時代から漫画家を目指していましたが、大学を卒業してからは広告業界のイラストレーターとして活躍していました。25歳の時にバイク事故に遭ったことがきっかけで再び漫画家を志して、2000年に「ヤングアニマル」でデビュー作『ホーリーランド』の連載が開始されました。
森さんの代表作は『ホーリーランド』や『自殺島』で、リアルな人間描写に定評があります。『ホーリーランド』は2005年にテレビ東京でドラマ化され、2012年には韓国でもドラマ化されました。2022年10月現在では、青年漫画誌「イブニング」で『創世のタイガ』を連載しています。また掲載時期は未定ですが、ダークヒーローを描く新作漫画『ディーダイバー』が鋭意制作中だと発表されています。
森さんと三浦さんの関係は?
森さんと三浦さんは高校時代からの親友であり、共に「ヤングアニマル」で連載していた漫画家同士でもあります。森さんと三浦さんは、高校の同級生で大学も共に日本大学藝術学部美術学科に進学しています。
森さんは、高校生の頃の三浦さんは映画『スター・ウォーズ』の話ばかりしていて、真面目で問題を起こしたことがない優等生だったと話しています。
森さんが出演したラジオ番組『アフター6ジャンクション』内では、三浦さんと親しくなったエピソードを話す場面がありました。森さんと三浦さんは高校入学後に同じクラスになり、三浦さんが生徒手帳に『機動戦士ガンダム』に登場するザクの落書きをしていて、それを森さんが発見したそうです。森さんから「ガンダムじゃん」と三浦さんに話しかけ、帰りの電車がたまたま同じ方向で、一緒に帰るようになったことがきっかけで仲良くなったと話しています。
森さんはラジオ番組内で、三浦さんについて「同じ職業で同じ夢を追いかけて、10代の頃からずっと一緒にいたものですから、かなり特殊な関係だと言えると思います」と語っています。
『ベルセルク』漫画の続きはどうなる?のまとめ
アニメ化もしている人気漫画『ベルセルク』の作者・三浦建太郎さんが、2021年5月6日に亡くなりました。
しかし、三浦さんから『ベルセルク』の最終回までのストーリーを聞かされていた漫画家の森恒二さん監修のもと、三浦さんの弟子達が所属している「スタジオ我画」のスタッフが漫画を手掛けて、『ベルセルク』の連載を再開することが発表されました。
2022年6月24日発売の『ヤングアニマル』13号からは、「原作・三浦建太郎 漫画・スタジオ我画 監修・森恒二」のクレジットで、『ベルセルク』の連載が再開されています。
(C)三浦建太郎・スタジオ我画/白泉社
(C)三浦建太郎(スタジオ我画)・白泉社/BERSERK FILM PARTNERS