「茶髪はダメ」「下着の色は指定」…病院内外で看護師を縛る“11の謎ルール”に現場の声は
看護師を縛る11個の「ふしぎなナース文化」
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 白衣やナース服などの企画・開発・販売を行う医療アパレルのクラシコ株式会社が全国の看護師(男女400名)を調査したところ、看護師に対する病院ごとに存在する独特なルールや慣習(=「ふしぎなナース文化」)が11個出てきた。例えば、「茶髪はダメ」「下着の色は指定」「看護服は選べない」「髪飾りも指定」「防寒着はダメ」などの病院内での服装に関することをはじめ、「通勤着も制限される」といった病院外でのルールも含まれる。

【映像】看護師を縛る11個の「ふしぎなナース文化」

 このニュースについて、現役看護師でタレントの荒川真衣氏に話を聞いた。

「茶髪はダメ」「下着の色は指定」…病院内外で看護師を縛る“11の謎ルール”に現場の声は
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――11のルールの中で共感できることや、実際に言われたことはありますか?

「結構ある。『茶髪はダメ』というのは、派手すぎる髪の色がダメだということ。厳しい病院では、実習の時の靴下の色も白色でないといけない。派手な髪飾りや防寒着がダメだと聞いたこともある」
 

――通勤着も制限されるのですか?

「派手な格好で通勤するのはやめようという感じになる。更衣室では先輩と一緒なので、あまり目立たない方がいいかなと思ってしまう」
 

――ルールとしてあるわけではなくて、暗黙の了解になっているのですか?

「はい。暗黙の了解で感じるものがあって、少し地味な服を着て通勤している」

「茶髪はダメ」「下着の色は指定」…病院内外で看護師を縛る“11の謎ルール”に現場の声は
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 クラシコは、こうしたルール・慣習のせいで仕事に行きたくない・辞めたいなど労働意欲がそがれたことがあるかどうかについても看護師に調査。約4割が「意欲をそがれた」と回答している。さらに病院を利用する人も8割以上はこうしたルールが「不要」だと答えている。一方で病院の幹部である看護管理者(師長以上)からは「重要な理由があって必要」という声もある。例えば、「水分補給は感染予防の観点からナースステーション以外で行わせたい」「カーディガンは感染面でNG」「何のためのユニフォームか考えないと」という意見のほか、外出制限については「トラブルが発生しても迅速に対応することができない」という声もあった。

――荒川さんは同僚や現場の人とルールについて話をしたことがありますか?

「話したことがある。同僚とは『ちょっと髪の毛を染めたいんだけど』『インナー(カラー)だけ入れたらバレないかな』などと密かに話しているが、先輩たちは今よりももっと厳しい環境で働いてきている。自分たちがよいと思っても『あの髪色は明るいんじゃない』と言われるし、上下関係も厳しい社会なので、ルールの考え方に差が出ることはある」
 

――見た目に関することは、やはり人によって意見が分かれるんですね。

「分かれると思う。見た目に関しては人それぞれ感じ方が違うが、社会は自由な風習になってきていて、おしゃれな格好への憧れはある。確かに不衛生な身なりをしているのはいけないが、どんどん若者を入れていかなきゃいけない現場で働いている以上はそっちにも考慮してほしい」

「あまり根拠がなくてやっていることも結構多い。昔はナースキャップを被っていたが、毎回洗うわけではないので結果的に手よりも不潔だったとわかり、廃止された。意外と研究されていなくてそのままルールになっているけど、実は悪影響があったということも結構紛れている。しっかりと説明をしたうえで従業員が働くのであれば納得できるが、髪色をもう少し明るくしたいと思うことはたくさんある」
 

――看護師がもっと自由に、ストレスなく働けるようになるために必要なことは何ですか?

「学生の時には『あの病院は厳しいんだよ』といった噂が結構広まる。(職場のルールが)入職する上での大事なポイントになってくるので、若い人がもっと働きやすい環境を病院でも作っていくといいと思う」

(『ABEMAヒルズ』より)

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