岸田総理は14日、電力・ガス・ガソリンの価格高騰対策を講じ、今月中に取りまとめる総合経済対策に盛り込むことで公明党・山口代表と合意した。
【映像】ついに「危険水域」か? 岸田総理の支持率推移(画像あり)※1:23ごろ〜
インバウンド消費の回復を狙い新たな「観光立国推進基本計画」策定を指示するなど、相次いで政策を打ち出している岸田総理。しかし、報道機関による世論調査ではいずれも内閣支持率が下落、中には3割を割り込むものもあるなど、いわゆる"危険水域"に達している。
政権発足後、最も低い支持率。その根本的な原因はどこにあるのか? ニュース番組「ABEMA Prime」では総理側近のひとり、武井俊輔外務副大臣に話を聞いた。
宏池会(岸田派)に所属する武井氏は「謙虚に受け止めなければならない」とコメント。その上で「NHKで38%、NNNで45%と、世論調査には差がある。これはご理解いただきたい。いずれにせよ、統一教会への対応などについては極めて厳しい数字が出ているのも事実だ」と述べた。
政権発足から1年、総理は自身の政務担当の秘書官を交代し、長男・翔太郎氏を起用した。翔太郎氏は現在31歳で、慶応大学卒業の元商社マン。今後は機密に関する事務の取り扱いや関係部局との調整にあたるという。
「どの政権でも、秘書官に身内を置く事例はたくさんある。議員でも与党野党問わずたくさんいる。公設秘書は3人まで認められているが、これは成果を出すために必要だからだ。翔太郎さんのことを厳しく言われるのは、非常に残念だ。私は彼をよく知っているが、極めて優秀な方だ。私も相談をして資料をいただいたり、商社時代の経験などのお話をうかがったり、適切なアドバイスをいただいたことがある」(武井氏)
ネット掲示板『2ちゃんねる』創設者のひろゆき氏は「彼が超優秀だと納得できるエピソードはあるか。その分野でずっとやってきた官僚よりも優秀なのか?」と質問。
武井氏は「31歳でまだ若いが、行動力と分析力が高い。これは自信を持って言える。これは比較ではなく、岸田総理としては、どういう方を近くに置けばパフォーマンスを発揮できるか?と考えて、秘書官を選ぶ。総理は誰よりも孤独な立場だから、精神的にしっかりしていて、相談ができる人を置いたのだろう。少なくとも私は、翔太郎さんはそれに値する人物だと思う」と答えた。
ABEMA NEWS政治担当の記者・今野忍氏は「特筆する能力があるわけじゃないのは、ひろゆきさんのおっしゃる通りだ。翔太郎さんがいくら優秀でも、彼より能力があったり、経験がある霞が関の官僚は掃いて捨てるほどいる」とコメント。
「総理の政務秘書官は二人いる。一人は嶋田隆さんという経済産業省の元事務次官だ。彼が霞ヶ関の省庁を束ねて調整するなどしている。だからもう一人に関しては、ぶっちゃけ言ってしまえば、総理の身の回りのお世話係だ。支持率もこれだけ下がると疑心暗鬼になる。家族が一番信頼できると、そういうことなんだと思う。だから一番安心できる息子にした。ひろゆきさんもこれなら納得できると思う」
長男を引き込んだ岸田総理。今後の政権運営でどんなビジョンを掲げるのだろうか。今野記者は岸田さんに総理になったら何をやりたいか聞いたことがある」と話す。
「小泉純一郎さんなら郵政民営化、橋下徹さんなら大阪都構想、安倍晋三さんなら憲法改正や集団的自衛権があった。良いところでもあり悪いところでもあるが、岸田さんはあまり大きなテーマを広げて『これをやるから俺について来い』というタイプのリーダーではない。吉田茂さんから始まっている宏池会の伝統的なタイプで、現実的に苦しい問題が複数あったら『一個一個ちゃんと対応していこう』というタイプのリーダーで調整型だ。今年の夏前までは支持率が高かった。『支持率が高いですね』と議員に話すと『なぜか分からない』と真顔で言っていた。高かったときの理由が分かっていない。ただ、支持率が低くなったのは、国葬と統一教会と物価高。これは間違いないと思う」
岸田総理がやりたいことについて、武井は「ようやくこれから芽が出ることがたくさんある」と話す。
「岸田総理は長い物差しで物を見て一つずつ形を作っていく。低所得者への対策も今回の補正でも取り組んでいて、電気・ガス料金の手当てなどもしていく。しっかりと直近で対策を取らなければいけない方への分配はしっかり進めている。国民の皆さんとしっかり絆を保って成長していく。岸田総理は全くぶれていないと思う」(武井氏)
(「ABEMA Prime」より)
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